炭火焼鶏Dining UP-ROAR (アップロアー)
【セボン・ド・堺】
赤い提灯に「炭火焼鶏 UP-ROAR」の文字。
日が暮れる頃そこに灯がともり、モノトーンの建物をあたたかく照らします。まるで炭火のような赤に、何度心と足が引き寄せられたことか!
堺東。とはいっても、アーケード街の喧騒から少し逸れた場所にUP-ROARはあります。いわば路地裏の、隠れ家的なロケーション。さぞかし気難しい感じのお店だろうと思われがちなのですが・・・
「お客さまは、若い方からご年配の方、グループからお一人様と、さまざまですね。」
と、店長の須藤浩之さん。
2年前にオープンしたばかりのUP-ROARですが、常連さんも増えて、堺東の地にしっかりと根付いています。
写真提供:UP-ROAR
このお店で出されている鶏はすべて「紀州うめどり」。和歌山産の銘柄鶏です。
2008食肉産業博「地鶏・銘柄鶏食味コンテスト」で全国総合1位を獲得しています。
旨さのヒミツ・・・それは「梅」。
ご存じのとおり、紀州・みなべ は梅の大産地です。うめどりは梅酢を混ぜたエサを食べて育ちます。酢は体にいいって言いますよね。人間がそうなら鶏だって同じ。梅酢を体に取り込んだ鶏はすこぶる健康。だから「肉質が良く、旨い」のです。
梅酢の効果はそれだけではありません。栄養価の高さにもご注目。なんと肉の中にビタミン類が豊富に含まれているというから驚きです。ヘルシー志向の方々にはもちろん、美容が気になる女性にとっても、強~い味方ですね。
「ヘルシーだからといってあっさり味ではなく、コクも十分なんですよ。」
もう言うことなし。完璧ですね。
「うめどりは、焼いても肉がやわらかいままなんです。硬いものが苦手な小さなお子さまでも喜んで食べてくれます。」
と熱っぽく語る須藤さん。厨房でのキリッとしたお顔とはうってかわってニコニコと嬉しそう。ここまで惚れ込まれた鶏も幸せです。なんだかつられてほっこり、お腹はぐぅ。
お店で使っている七輪です。
『七輪自分焼き』というのが、UP-ROARスタイル。
なんのこっちゃ?ややこしいんとちゃうの?そんな声が聞こえてきそうですが・・・?
「テーブルに置いた七輪を使ってお客さまご自身が食材を焼く、ただそれだけです。ふつうに楽しく食べてください!」
写真提供:UP-ROAR
カウンター席では、こんな感じでわいわいがやがやと焼いています。
ところで、お店が『七輪自分焼き』にこだわるのには、理由がありそうです。
「焼きたての美味しいタイミングで食べていただきたいのです。それにはお客さまに焼いていただくのが一番。カウンター内で調理してからお出しすると、どうしてもそのタイミングがズレてしまいますから。」
熱くなった網の上で、まだかまだかとせわしなくひっくり返したり、じっくりじんわり焼いてみたり。火加減を気にしつつ調理しながら食べる焼鶏はBBQみたい。「こっちもう焼けたよ~」会話も弾みます。
写真提供:UP-ROAR
鶏は、毎朝その日に使う分だけを仕入れているので、新鮮そのもの。
「養鶏業者さんが大切に、上手に鶏を育てているのでしょうね。とにかく素材の良さが自慢です。」
素材そのものの美味しさを味わってほしいと須藤さん。
まずは焼きやお造りなどシンプルな形で食べるのがおすすめです。
写真提供:UP-ROAR
写真は生レバー。
このレバーとは別に、白肝(しらぎも)と呼ばれるフォアグラのような肝も入るそうです。稀少ゆえ、あればラッキー。今日白肝ある?と尋ねてみてくださいね。
写真提供:UP-ROAR
鶏の唐揚げにネギの甘酢をかけた「油淋鶏(ユーリンチー)」。
「堺最強 食の匠」(2011年10月16日開催)に出店した時のスペシャルメニューです。その日完売したという人気メニューがここに継続決定!堺の新名店、中国料理丹甫さんに教えてもらったというレシピです。ぜひぜひ。
そしてさらに嬉しいニュースが。油淋鶏のほかにも、一品料理の数が増えるそうです。あれもこれもと選ぶ楽しみが増えますね!
焼酎はズラリ30種類。他に日本酒、ワイン、カクテルなど。気軽に楽しめるラインナップだからこそ、いろいろ試すもよし。
カウンター席、テーブル席、座敷で計37席。
「お一人様や常連さんはカウンター席、初めての方はテーブル席、団体さんは座敷、と柔軟に対応できます。」
きわめつけは屋上にあるテラス席。こちらは16席あります。
オープンスペースで、夜の風に吹かれながらの”街なかBBQ”。いいかも!
ふと美味しい鶏が食べたくなったら、ふらりとUP-ROARへ行きましょう。
コケコッコーと朝告げ鶏が鳴く前の、午前3時までやってます。
■炭火焼鶏Dining UP-ROAR
堺市堺区南花田口町1-2-6
TEL.072-238-1001
17:00~03:00
月休