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ふかい珈琲

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芳香は瞬く間に満ち、酸味と苦味が覚醒を導く珈琲。その中でも選び抜かれた品質と管理の豆にだけ与えらえるスペシャルティコーヒーの専門店が泉北高速鉄道「深井」駅近くにあります。
その名も「ふかい珈琲」です。
■本格的なスペシャルティーコーヒーを気軽に
「まずはどうぞ」
と、「ふかい珈琲」のオーナー沢埜健司さんが入れてくれた一杯のコーヒー。
フレーバーを少し楽しんでから、一口いただくと衝撃が走ります。コーヒーというにはあまりにも爽やかでクリーン。そして後味がなんともいえずにフルーティーです。
「エチオピア産のイルガチェフです。いわゆるモカとよばれるコーヒーですね」
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▲エチオピア産のイルガチェフ。エチオピアとイエメンで採れたコーヒー豆はモカ港から出荷され、「モカ」と呼ばれます。

 

沢埜さんは、それまでも飲食一筋で、実家も近い深井のこの場所にカフェを開いたのが12年前。そして焙煎機を設置し専門店として「ふかい珈琲」に改めたのが3年前です。
「カフェをしていた時に豆卸しの取引先から色々教えていただいたのがきっかけです。スペシャルティコーヒーは本当に美味しかった」
コーヒー好きの沢埜さんを驚かせたスペシャルティコーヒーとの出会い。沢埜さんは、その後の半生をスペシャルティコーヒーに賭けることにしました。
「豆の仕事なら1人でも出来るな、と。コーヒー好きだったこともあります、年を取ってからも出来る仕事として『豆屋』をはじめることにしたんです」
自ら『豆屋』というだけあって、「ふかい珈琲」にはいつも厳選したコーヒー豆が販売されています。
「ブレンドが4種類と、シングルの豆を常時8種類ぐらいおいてます。仕入れは、僕にスペシャルティコーヒーを教えてくれた師匠からだと確かで間違いがなく、そこから自分好みのものを仕入れてます」
仕入れてきた豆もそれぞれに特徴があります。
「コーヒー豆は品種も違えば、土壌によっても違ってきますし、加工の仕方によっても違ってきます。アフリカの豆は総じて個性が強いですね」

 

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▲焙煎は、日々の湿度や気温などによって同じようにはできません。沢埜さんは研鑽の日々だとか。
そうした豆をどう仕上げるかは沢埜さんの腕の見せどころ。
「シングルだと癖があって、それが魅力的なのですが、好みは人によって様々です。癖を出すのなら浅くローストします」
焙煎機の仕組みは豆を炒るだけの、言ってみればフライパンと変わらないもの。単純なだけに奥はとてつもなく深いとか。
「一方で、ブレンドは飲みやすさにこだわって、まぜることによってしか出せない味を出しています」
コーヒー豆も農作物ですから、毎年出来不出来があって同じ味になることはありません。そこをどのようにチョイスして味を出すのか。そんな面白さもブレンドにはあります。
■一日何杯でも飲めるコーヒー
二杯目にいただいたのは、「大地のブレンド」でつくったアイスコーヒー。飲むと「むむ」っと唸らされます。コーヒーは冷たいと酸味が出るのですが、これはそのままストレートで楽しめるなんともスペシャルなアイスコーヒーです。つい何杯も飲みすぎて、後で胃が痛くなってしまうかも!?
「大丈夫です。こちらのコーヒーは何杯でも楽しんでもらえますよ」
と沢埜さんは自信たっぷりです。
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▲「カフェオレベース」も人気。

 

「実は自分も胃が弱いタイプなんです」
沢埜さんの驚きの発言。胃が弱くてもコーヒーを何杯も飲めるんですか?
「胃に来るのは品質の悪い変な豆のせいなんです。コーヒー豆はコーヒーチェリーという果実ですから、コーヒーの酸味というのは、本来はフルーツの美味しい酸っぱさなんです。それが何日もたつと酸化してダメな酸っぱさになる。昔はその酸っぱさを焙煎を強くして苦味でごまかしていたんです」
鮮度の高い豆を焙煎して、美味しく飲める時期は2週間ぐらいだと沢埜さんは考えています。鮮度を大切にし、お店で販売するのは焙煎して一週間以内のものにしています。
「豆も進化しているんです。いい豆なら深く炒らなくても美味しい。一日何杯もコーヒーを楽しめるライフスタイルを提供したいんです」
■家飲み文化を作りたい

 

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▲「ふかい珈琲」店内。ハンドメイドのスイーツも楽しめます。(現在はモーニングは終了)
スペシャルティコーヒーの専門店「ふかい珈琲」になって、以前のお客様に加えて少し遠方からのお客様も増えました。
「本当は内装ももっとシックな感じにしたかったんですが、前のカフェから突然変えるのも、馴染みのお客様に悪いかと思って」
しかし3年間の月日が流れ、沢埜さんの計画はもう次の段階に入っているようです。
「家飲み文化を作りたいというのが僕の目標です。自分はやっぱり『豆屋』だという気持ちがありますから、いずれ『コーヒー豆販売専門店』に移行しようと考えています。試飲スペースを少し置くぐらいにして、あとはテイクアウトで」
だからお家で楽しめるように、コーヒーをいれるための器材も各種取り揃えて販売しています。手軽に楽しみたい方、美味しさにこだわりたい方、様々な趣向に対応できるように初心者向けから上級者向けまで、価格帯も様々です。
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▲機材の特徴を沢埜さんが丁寧に説明してくれます。なお、取材後に2014年12月半ばより、豆専門の新店舗へ以降することが決定しました。
「機械だって進化しているんです。入れ方も含めて広げて行きたいんです。家で自分でコーヒーが作れるのが常識になって、お茶にとってかわるような存在になって欲しいですね」
沢埜さんは、1名様から3名様までのコーヒー教室も開いています。お気軽にご予約ください。
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▲お家で楽しみたい方も開業を考えている方もウェルカム。
■世界とのつながりを感じる
三杯目にいただいたのが、ケニア産の水出しコーヒー。これまでの二杯とまったく違い、あと口がなんとも面白いクセになりそうな味です。アフリカのコーヒーが個性的というのは本当ですね。
しかしコーヒー界の変化は望ましいことばかりではありません。
「生産地ではコーヒー豆がどうしても安く買い叩かれがちです。どうせ安いのならと味が悪くても沢山収穫できる品種が開発され、農園で栽培されるようになってきているのです」
品質の向上や管理を目指すスペシャルティコーヒーの価値観とは真っ向対立する、効率優先の考え方です。
「このままではいけないと、生産者を表彰する『カップオブエクセレンス』という大会がはじまりました。生産者にも高いモチベーションをもってもらおうという動きです」
丁度「ふかい珈琲」では『カップオブエクセレンス』で上位をとった豆が販売されていました。
日本のコーヒー愛飲家もがんばっている生産者の豆を買って応援できますね。
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▲「カップオブエクセレント」14位のエルサルバドルの豆。
これまでは仕入先から豆を買うだけだった沢埜さんですが、いよいよ現地にも足を運ぶ予定だとか。
「師匠の買い付けに同行して、ブラジルの農園にいくことになりました。今から楽しみです」
コーヒーの求道者・沢埜さんの極めの道は、より本格的に、そしてワールドワイドになりそうです。
堺にいながら世界の豆を楽しめる「ふかい珈琲」。家飲みを極めたい方もぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
ふかい珈琲
堺市中区深井沢町3400ジュネス深井1F
TEL/FAX 072-320-5356
定休日  :日曜・祝日
営業時間 :11:00〜19:00
喫茶ラストオーダー : 18:30

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