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永吉

【セボン・ド・堺】

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堺東駅前「なかしん商店街」のど真ん中。派手な看板やウインドウが並ぶ中に、さらりと上品な佇まいの店があります。
「永吉」は、舌の肥えた客を魅了してやまない、大人の居酒屋。

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ご主人の荒本孝博さんは、堺東のお生まれ。
地元の料亭で修業をした後、永吉を開店します。

当時の永吉は七道(堺区)にありました。居酒屋と割烹の2店舗で、大手企業のサラリーマンを中心とするお客さんで大いに賑わい、22年もの間愛され続けました。
そこで培った経験を生かし、堺東に店を移転。今年で5年目になります。

修行時代から一貫して「魚料理」一筋。もちろん現在も、看板メニューは「魚」です。

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その日の仕入れ具合でメニューは毎日変わります。

「この前食べたのが美味しかったので今日も食べたい、とリクエストされることもありますが、同じものがあるとは限らないんです。」
お客さんのほとんどが常連さん。足しげく通ってくださる方のためにも、同じものが続かないようにしているのだそうです。

しかも、価格は1,000円以下。
「出来れば天然のものを、出始めの高い時期に、安く提供したいと思っています。」
週に何度も訪れたくなる気持ち、よ~くわかります。

ふと目に留まったのが、”珍”と書かれたメニュー。
「最近は流通が良くなったので、スーパーでは見かけない”珍しい魚”が入ってくるようになりました。」
大阪中で、永吉でしか食べられない魚、というのもあるそうです。

荒本さんが問屋さんと築き上げてきた信頼の賜物。それを気軽に、堺で味わうことができるなんて、嬉しいかぎり。ちなみに、この日の”珍”魚は、白皮かじきのトロ(750円)。

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メニューに「スピード」と書いてあるものは、座ればさっと出てくる品々。常時カウンターに5、6種類の皿が載るそうです。どのお皿も美味しそう。この日のスピードメニューは・・・いわしの煮付、水菜煮付、小芋と牛肉煮、白魚玉子とじ、ガンガラ。

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ガンガラは三角錐の形をした巻貝。磯遊びをしているときに捕ったことがあるよ、という人もいらっしゃるのでは?潮の香りやゴツゴツとした岩の感触がよみがえるようです。

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特大サザエ(造り980円)と、はまぐり(焼き750円)。もちろん国産。大きい!

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カウンターの上にはカゴ盛りされた新鮮な季節の野菜たちもスタンバイしています。

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荒本さんが炭を入れているのは、骨董屋でみつけてきたという「手あぶり火鉢」。ここで魚や串を焼いてくれます。火鉢の近くに座ると、香ばしく焼ける様子がばっちり見えますよ。

火鉢の隣りには、永吉名物の大鍋が。春夏はどてやき、秋冬はおでん。湯気を立ててぐつぐつと煮えています。

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カウンターにずらっと並ぶ日本各地の日本酒。永吉では1杯1合が基本です。600円から、高くても800円まで。プレミアムのつくものは置きません。だから回転が速く、通うたびに違った銘柄のお酒に出会えるというわけ。

春なら生酒、秋なら冷やおろし。季節感のあるラインナップも見どころ、呑みどころ。入手が難しいお酒が入ったときに行き当たればラッキー! 十四代が一合600円で呑めるところ、他にあります?!

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小浜港の地図が壁に貼ってあったり、かわいい魚のモビールが下がっていたり。そうかと思えば、一本釣りで獲れたという超ロングな太刀魚の干物がオブジェのように飾ってあったり。魚に対する愛情が店内いたるところに感じられて、ほんわかした気持ちになります。

聞くところによると、永吉には女性の”お一人さま”もいらっしゃるのだとか。荒本さんと奥様の心温まるサービスが、女性たちの足を向かわせるのでしょうね。

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店内の壁は、一面焼き杉の板張り。ちょっと懐かしい笠付きの裸電球が、あたたかい光でテーブルを照らしてくれています。ここに座っていると、いつしか船蔵の中にいるような気分になるから不思議です。

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ささ、ここは堺東の港町。こっちこっちと手まねきする猫に誘われて、今宵もとっておきの魚と酒を愉しむといたしましょう。

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永吉
堺市堺区中瓦町2-2-17
072-233-7178
17:00~23:00
日休


ayumi

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