堺ブレイザーズ 鋼炎の男たち Ⅻ ~再生~

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バレーボールV・プレミアリーグ2016/2017シーズンは、バレーボールの国内リーグとしては50周年の節目の年になります。堺をホームタウンとする堺ブレイザーズにとっても、今年は節目の年になるのではないでしょうか? 新たに監督に真保綱一郎さん、部長に中垣内祐一さんを迎え、選手もウォレス・マルティンス選手をはじめとした新戦力が加入し、今年こそはタイトル獲得とファンも願いを新たにしています。 
そんな期待のかかるシーズンを目前に、新日鐵住金堺人材センターで記者会見が行われました。新シーズンにかける堺ブレイザーズの意気込みやいかに!? 
 
 
■地域に根差したチーム 
記者会見の冒頭は中垣内部長の挨拶からはじまりました。 
中垣内さんは今さら言うまでもない、90年代を代表する堺ブレイザーズのみならず全日本のスーパーエース。2004年の選手引退後には堺ブレイザーズの監督に就任し、2005/2006年シーズンにVリーグ優勝を達成しています。そんな中垣内さんの部長としての第一声は、以下のようなものでした。 
「今年は堺市の政令指定都市10周年にあたります。堺ブレイザーズは、これまで堺市のシティプロモーションの一翼を担ってきたと自負しています。今後も今まで以上に地域に根差したチームを目指してご期待に応えたい。今年は、コーチも一新、新しい戦力も獲得した。常勝堺ブレイザーズの幕開けとしたい」 
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▲「今シーズンはチームが良くまとまっていて最後まで戦える」と中垣内部長。「TVでは伝わらない音やスピード。迫力のあるプレイをホームゲームに来てぜひ見て欲しい」
 
堺ブレイザーズは、これまでも「ブレイザーズタウンキッズバレーボールスクール」の開催や「堺ジュニアブレイザーズ」の活動などで地域貢献を果たしてきましたが、それに加えて「百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録を応援する堺市民の会」への入会、堺市の被災地支援交流事業への協力として「いわき・さかいバレーボールカーニバル」の開催といった取り組みも行っています。「地域資産としてのプロスポーツチーム」の面目躍如といった所でしょうか。 
 
 
次いで、選手たちが並びます。 
彼らを率いて「常勝堺ブレイザーズ」実現の使命を担う真保監督は、何を語るのでしょうか。 
「このチームの良さは、ブロック、ディフェンス、熱い気持ちを持っている所。こうした伝統をしっかり守って欲しい。そして私が来て変わった事は何か。これまでの堺ブレイザーズは良くも悪くも豪快な攻撃をするチームでしたが、スマートに点数がとれることを目指し、スピードも上げてきた。我々の目指すバレーボールで、いい位置に行けるのではないかと思います」 
真保監督はコーチとして国内外でチームを渡り歩き、2014年には全日本男子バレーボールチームのコーチに就くなど、実績を積んできました。「賢明な」という知的な意味の「スマート」という言葉が、しっくりくるバレーボールをもたらしてくれそうです。 
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▲左から伊藤康貴キャプテン、真保鋼一郎監督、出耒田敬選手。
 
 
■クロスザライン(自分を越える)チームに 
記者会見では、今シーズンの新ユニフォームも発表されました。 
コンセプトは「Cross the line」。「自分を越えろ! より上を目指そう!」というメッセージが込められています。 
このユニフォームに身を包んだ選手に今年の意気込みを尋ねてみました。 
 
まずは今年チームのキャプテンに就任した伊藤康貴選手にお聞きしました。
--新監督になってから、シーズン開幕までのオフシーズンの手ごたえはいかがですか? 
「多くの選手が課題に向かって取り組むことが出来ました。いい合宿で強化ができて、リーグに向けていい手ごたえでした」 
--新キャプテンから見た新チームはどんなチームでしょうか? 
「外国人選手の(昨シーズンまで所属した)ペピチ・ミランは、誰が見てもわかる大砲でしたけど、(今シーズン加入した)ウォレスは早いトスを上手に決めていく選手。全体的にシャープなチームに変わりました」 
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▲自然体でチームを引っ張る伊藤主将。「今年はホームゲームでも二連勝して、優勝したい」
合宿の充実ぶりは、セッターとしてゲームを組み立てる佐川翔選手も感じているようです。 
「合宿が終わっていい仕上がりです。今年は監督も言っていたようにスマートなバレーが出来て、色んなポイントで打てる幅が広がりました。色んな球をさばいてくれて、セッターのミスが目立たず、セッターとしてはありがたいです」  
--ファンには今年の堺ブレイザーズのどこを見てほしいですか?  
「チームの冷静なプレーと、一発のブロックやサーブ。他のチームにはない個人技の迫力を見てほしいですね」  
 
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▲地元堺出身の佐川選手。昨シーズンは正セッターとして活躍。
全日本選手としてオリンピック出場を目指した出耒田敬選手は「世界」をどのように感じたのでしょうか? 
「OQT(世界最終予選:WORLD OLYMPIC QUALIFICATION TOURNAMENTS)では全試合に出させてもらました。結果で評価されるのがプロスポーツだから、結果を残せなかったのは残念でした。OQTはどのチームもオリンピックを目指し必死で独特の雰囲気の大会。そんな中で自分としてはかなり存在感を示せたと思います。日本のミドルでも高さで負けていない」 
--世界で戦った経験は、チームでも生かせそうでしょうか? 
「そうですね。この体験をチームに活かして、どんどん世界に目を向けていきたい。もちろん自分自身のプレーを全力でやっていく。いつまでも若手のつもりじゃなくて、チームを引っ張っていかないと」  
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▲「世界で存在感を示せた」という出耒田選手。全日本での活躍も期待。要チェックです。
チームの顔として長年堺ブレイザーズをけん引してきた石島雄介選手は、勝利へのこだわりを見せてくれました。  
「堺ブレイザーズは(プロクラブチームになって)十五年たっても、まだまだ堺で認知度が低い。勝たないと評価されない世界だから当たり前のこと。認知されるには勝ち続けないといけない」  
堺ブレイザーズの前回のリーグ優勝は2012/13シーズンにまでさかのぼります。ホームで無敗を誇る時期を知る石島選手にとっては、歯がゆい現状です。 
 
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▲「いわき・さかいバレーボールカーニバル」では、子どもたちのコーチをしている楽しそうな姿が印象的だった石島選手。「次世代につなげていくことをしているのがいいですね」
最後に真保監督にもチームについて語ってもらいました。 
--監督として接した堺ブレイザーズは外から見ていた時と違う印象はあったでしょうか? 
「堺ブレイザーズは良くも悪くも豪快なチームという印象がありました。実際に接してみると、みな向上心があることには驚きました。このレベルにくると、どんなチームでも新しいことに対して保守的になるのに、堺ブレイザーズはそうじゃない。非常に柔軟に新しいことを取り入れようとする。今年にかける意気込みを感じますね」 
--記者会見では「スマート」という言葉が出ましたが、監督が目指すチームはどんなチームになるのでしょうか。 
「組織が大切なのは前提として、個人個人が生きるようなバレーを目指してやっています。まずはチームを活かすことが大事ですが、そんな中でも個人が活きるように。そのためには、 失敗したときというのは外を向いてしまいがちなのですが、そんな時こそ選手がお互いに目を合わせて次に向かうチームになってほしい」 
鉄の結束力で失敗にもくじけず、スマートに得点を重ねていく。強さにしなやかさを併せ持つ、そんなチームのイメージでしょうか。 
 
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▲「堺は色んな雰囲気のあるまちですね。古い町並みもあれば、けやき通りもある」と堺の印象を語る真保監督。
 
昨シーズンからグレードアップした堺ブレイザーズの一端が垣間見えたでしょうか? 
今シーズンのホームゲームは12月10日、11日、堺市金岡公園体育館にて。長年のファンの方だけでなく、まだバレーボール未体験の方もぜひ生観戦でバレーボールと堺ブレイザーズの魅力に触れてみてはいかがでしょう? 
新日鐵住金堺体育館
堺市堺区築港八幡町1番地(新日鐵住金堺体育館内)
電話:072-233-2264 
FAX:072-233-2248 
 
 

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