堺ブレイザーズトレイン発進!
堺を本拠地とするプロスポーツチームといえば、男子バレーボール国内最高峰のV.LEAGUEに所属する堺ブレイザーズ。その堺ブレイザーズと南海電鉄がタッグを組み、ラッピングトレインが登場します。名付けて「堺ブレイザーズトレイン」!
運行期間は2023年10月5日から、翌年の5月31日まで。運行前日に報道機関向けの見学会が開催されるとのことで、地元堺の地域メディアとして、取材にいってきました。見学会の場所は、住之江車庫。南海本線に乗っていると、住ノ江駅の向こうにいつも見えるあの場所です。
■堺ブレイザーズトレインで行こう!
堺ブレイザーズトレインには全17選手とチームマスコット我王の全身像がラッピングされています。鍛え抜かれたアスリートの体躯をスタイリッシュなスポーツウェアに身を包んだ選手たちの写真がずらりと並ぶと壮観です。
見学会はシーズン開幕の10日前というタイミングでしたが、チームキャプテンの山口頌平選手、副キャプテンの選手の迫田郭志選手、昨シーズンまでチームキャプテンだった出耒田敬選手の三選手が来てくれました。選手の皆さんには、まずはラッピングトレインの率直な感想とシーズンへの意気込みを聞いてみましょう。
迫田「最初に恥ずかしいなっていう思いがあるのと、初めての試みなので、自分たち堺ブレイザーズのことを堺市民をはじめ大阪の方たちに見ていただいて、会場まで足を運んでいただくのが一番いいんじゃないだろうかと思っています。今シーズンの目標はもちろん優勝を目指していて、新戦力も増えたということで、誰が出ても強い堺ブレイザーズをお披露目できたらいいのかなと思います」
出耒田「こうやってラッピングをしていただいて、すごく露出が増えますので、実際にこの広告を見て来てくださった方が、もう一度やっぱり会場に足を運んでもらえるように、精一杯頑張っていきたいと思います」
山口「自分の顔とかが(ラッピングされている)電車に乗る機会というのは、なかなかないことですし、普段よく利用している南海電車にというのも不思議な感覚というか、まだこれが実際に人をのせて走るんだという実感はまだないですけれど、もう本当に恥ずかしい気持ちと嬉しい気持ちと、不思議な気持ちとっていう、今はそういう感じです。けれど、これに乗って大浜の体育館まで来ていただければと思います」
ーー今年のシーズにかける意気込みの方はどうですか?
山口「昨年ベスト4にはなったんですけれど、チームとしても悔しい気持ちで終わったことが大きいので、悔しさを晴らすべく、夏場も厳しい練習をやってきました。チーム力も段々上がってはきていると思う。長いシーズンになりますし、いい時悪い時もあるとは思うんですけど、しっかりチームとして最後まで闘いぬいて、昨シーズン以上の結果として優勝を目指したいと思います」
ーー今シーズンは、セッターの深津選手やリベロの山本選手という攻守の要みたいな人が移籍して、チームがだいぶ変わったんじゃないかと思うのですが、堺市民にはどんなチームだとアピールできそうですか?
山口「メンバーも色々入れ替わりだったり、出ていく選手もいれば、入ってくる選手もいて、この今いるメンバーでより良いものを作ろうと夏は取り組んできましたので、その結果をしっかり出して、熱さだったり一球にかける思いっていうものを、僕たちのプレーを見て感じてもらえればいいかなと思います」
ーー山口さんは南海電車によく乗られるということでしたが、出耒田選手と迫田選手はどうですか?
出耒田「もう良く乗っています。難波に行く時であったり、本線じゃなくて高野線で堺東に行く時に乗ったり、しょっちゅう使わせてもらっています。もしかしたらこれ(堺ブレイザーズトレイン)に乗る機会もあるかもしれないです」
迫田「僕も高野線によく乗るんですが、せっかくラッピングしていただいているので本線にも乗りたいと思います(笑)」
■単体ではできなかったコラボレーション
今回のこのラッピングトレインの企画。一体どういう経緯だったのでしょうか? その説明をしてくださったのは、なんと行政。堺市の文化観光局のスポーツ推進課の松本さんから事情を伺うことができました。
堺市(松本)「今日はご取材ありがとうございました。元々、この取り組み、企画というのは、堺市と堺ブレイザーズさん、南海電鉄さん、そして地元の堺駅前商店街さんと一緒に、大浜体育館がオープンしたのをきっかけに大花体育館の魅力創出事業実行委員会っていうのを立ち上げさせていただいています。その趣旨としては、大浜体育館を中心に堺駅で、堺の町を皆さんの力をお借りして元気にしていこう。活性化していこうという所を目的としているんです。今回、堺ブレイザーズさんのお力と、南海電鉄さんのお力を借りて町を元気にしようという取り組みの一環なんです」
堺市「もちろん我々堺市も、ホームタウンとして今シーズンが始まるにあたって堺ブレイザーズの優勝を応援しているところなんですけれども、先月の9月9日にはプレシーズンマッチを大浜体育館でやりまして、市民の方の無料招待とかも、この企画の中でやらしていただきました。そのように市内中心でやってきたのですが、今回この堺ブレイザーズトレインを走らすことで、市外からもたくさんお客様に来ていただきたいということで、こういった取り組みをさせていただきました。おそらく、アスリートの方、プロのスポーツチームの方のラッピング電車というのは、全国的にもものすごく珍しい取り組みかなと思ってまして、今回これが実現でたのも、堺ブレイザーズの皆さんに、まさに実行委員に入っていただいているんですけれども、そのおかげやなっていう風に思っています」
ーーそのお話を聞いて、南海電車さん、堺ブレイザーズさんにも合わせて聞きたいと思ったのですが、大浜体育杏と電車のコラボというと、明治や大正時代の大浜地区がリゾート地として栄えて、電車でたくさん人が来たという歴史のことも思い出してしまったのですが、この企画をするに際してそのような昔のことも念頭にあったのでしょうか?
堺市「もちろん我々も、その昔、それこそ大正時代に大浜がリゾート地として栄えてきたということを背景としては認識しながらすすめているところなのですが、やはり大浜公園と、その中にある体育館で、一番最寄り駅になる南海本線の堺駅というところをつなぎたい、その周辺を活性化したいという思いの中で取り組んできたところですね」
南海電車「本当に同じ思いです。昔はもう海水浴場があって、大浜のあたりは栄えていたところですので、こんな立派な大浜だいしんアリーナ(大浜体育館)というのが出来ましたので、ここで丁度堺ブレイザーズさんが拠点としていただいているので、そこをもっと盛り上げたいという風なことです。こういう形で、皆さんにもっと堺ブレイザーズのことをもっと知っていただいて、足を運んでいただけたらという思いです」
堺市「特に堺市の観光でいいますと、環濠エリア(旧市街区)に注目も集まっているところなんですけれど、大浜に旧燈台があったりとか、さかい利晶の杜とか、その観光エリアを中心として観光スポットもありますので、大浜公園の周辺をもっと活性化したい。観光に繋げていきたいという思いもあって、この実行委員会の中でもたくさんのお客さんに来ていただけるような取り組みを目指しています」
ーー堺ブレイザーズさんとしてはどうでしょうか? 町の活性化という話の中で、堺市と南海電車があって、堺ブレイザーズさんがなかったらやっぱり成り立たない話だったと思うのですが? ソフトの中心というか。
堺ブレイザーズ「もちろん、我々も我々だけでは、この企画も、プレシーズンマッチも実施できなかったことのあので、堺市さん、堺市駅前商店街さん、南海電車さん、大浜だいしんアリーナさんあっての、この取り組みが出来ているのかなという所です。
ーーその活性化というのに、堺ブレイザーズさんは、長年町のクラブチームとしてやってこられたじゃないですか。そのことを踏まえて、やはり何か価値があるのではと感じているのですが。
堺ブレイザーズ「我々だけでは、その価値を伝えることも出来てないですし、まだまだ未熟なところもあるのを堺市さん、南海電鉄さんによくしていただいている所があるかなと」
堺市「単体だけではどこもできなくて、こういう風に集まった実行委員会をやれたというところはすごいあるなと思っています」
堺ブレイザーズ「やはりスポーツチームとして、地元の鉄道会社との連携は不可欠だと思っています。同じ大阪のチームであるパナソニックパンサーズさんでしたら、京阪電車さんがいますし、サントリーサンバーズさんも北摂の方で連携を模索されている中で、もう行政の堺市さんと大きな集まりを作れているのが、堺の一つの魅力だと思います」
ーーなるほど。堺市では積極的にそういう取り組みをされる方が多いように感じますね。
堺ブレイザーズ「はい。上の方の方もそうですし、事務局を動かしていただいている現場の職員の皆さんも、すごくサポートしていただいていて、堺ブレイザーズのことだったり、地元の商店から大浜英愛の魅力創出にすごい力を発揮していただいてます」
堺市「今日はちょっと来れていないのですが、堺市駅前商店街の会長さんとかもすごく熱心にご協力いただいています」
ーー環濠に鯉のぼりの大群をたてたり、すごく頑張っている商店街ですよね。
堺市「プレシーズンマッチのあとも、商店街の方に試合を見に行ったチケットの半券を持っていくともらえる、選手のキーホルダーを作ったんです。シークレットで何が当たるかわからないキーホルダーです。これはご好評いただいて。やはり、試合を見て、商店街で飲食をするという流れを作りたいなというので、この試みをしています」
ーーバレーボールだけじゃなくて、サッカーだったり、野球だったりでもありますが、地元のチームファンじゃなくて、アウェーチームのファンが来られて、ホームチームの地元のものを楽しむというのは、一つの文化になりかけていると思うので、とてもいい感じですね。
堺ブレイザーズ「堺市民の方に応援してもらうというのが好きだったのですが、外の人に足を運んでいただいて、我々の活動するエリアを盛り上げてもらうってことを絶対やらないといけない」
ーーよくアウェイ遠征をした方々の情報あネットで流れていますよね。あそこのグルメが美味しいよとか、どこそこの街にいったらすごいホスピタリティがあってよかったよみたいな。では最後にチームとして、今シーズンはどんな感じでしょうか?
堺ブレイザーズ「試合の方で目指す所は優勝です。選手たちも何回も言ってますけれど、ファイナルに行ったものの、そこで勝つことができなくて、上との差を痛感したって所があります。このオフシーズはハードに追い込んでいましたので、優勝目指して取り組めると思います」
ーーありがとうございました。優勝期待しています。
堺ブレイザーズ
大阪府堺市堺区築港八幡町1番地
TEL:072-233-2264 FAX:072-233-2248
URL:http://www.blazers.gr.jp/
大浜だいしんアリーナ
大阪府堺市堺区大浜北町5丁7−1
https://ohama-arena-budokan.com/