堺ブレイザーズ観戦記録2020-2021(3)vsVC大分三好ヴァイセアドラー戦 12/5

 

10月17日の開幕戦から1月半ぶりに、堺ブレイザーズがホームの堺、日本製鐵堺体育館に帰ってきました。堺ブレイザーズの二十周年にあたる試合なのですが、2020-21V.LEAGUE DIVISION1 MEN レギュラーラウンド、堺ブレイザーズは、この時点で4連敗して5勝7敗の7位という成績です。開幕2連勝で意気揚々と旅立ったピカピカの戦士たちが、ボロボロになって帰ってきたといった印象です。
この日の対戦相手は、大分三好ヴァイセアドラー。こちらは堺ブレイザーズ以上の絶不調で、開幕以来まだ1勝もあげていない0勝12敗で10位にいます。この負けるわけにはいかない相手にぜひとも勝利し、浮上のきっかけとしたい所ですが、現実はなかなか厳しかったようです。

 

■どん底の戦いから光をつかめたか?

▲もはや期待のルーキーではなくエースというべきか。確かな存在感を示す樋口裕希選手。

 

堺ブレイザーズのスターティングメンバーは、レジェンド松本慶彦選手(1)、キャプテン髙野直哉選手(1)、日本代表セッター関田誠大選手(11)、2mの大黒柱ミドルブロッカー出耒田敬選手(7)、新星アウトサイドヒッター樋口裕希選手(2)、そして新加入オポジットのジョン・ウェント選手(24)に、守護神リベロ山本智大選手(20)となりました。開幕戦体調不良で欠場した樋口選手以外は開幕戦と同じメンバーです。
が、なんと前日にゴーダン・メイフォース監督が発熱。検査の結果、コロナウィルスは陽性ではなかったのですが、試合は欠場となりました。

注目の第1セット。期待通り堺ブレイザーズが絶えず先行する展開で、危なげなく点数が積み重なっていきます。ジョン選手が相手を吹き飛ばす勢いでスパイクを決めて、16-10でセカンドテクニカルタイムアウトを獲得。その後、大分三好ヴァイセアドラーもサーブミスが続くなどでブレイクが出ず、25-15で第1セットを堺ブレイザーズは獲得したのでした。

 

▲空回りぎみの第2セット。

 

ところが第2セットあたりから様子がおかしくなってきます。大分三好ヴァイセアドラーもミスを連発するのに、堺ブレイザーズもそこに乗じてブレイクすることが出来ずにサイドアウトされてしまう。そうこうしているうちに大分三好ヴァイセアドラーの選手たちが躍動しはじめました。ラリーを制してファーストテクニカルタイムアウトを得ると、堺ブレイザーズを突き放しはじめます。セカンドテクニカルタイムアウト時には、13-16と引き離されてしまいます。

 

▲堺出身の佐川翔選手(8)がホーム堺で躍動。

 

堺ブレイザーズは選手交代でベテランのセッター佐川翔選手(8)とアウトサイドヒッター千々木駿介選手(10)を投入するなど打開を図りますが、試合はデュースにまでもつれ込み28-30でセットを奪われてしまいます。

 

▲速攻にブロックポイントと獅子奮迅の出耒田敬選手。

 

続く第3セットは、出耒田敬選手、髙野直哉選手といった中軸選手の活躍もあり、25-20で奪いますが、第4セットは逆転されてまたもデュースの展開となり、タッチネットのミスもあって24-26であっ

けなく落としてしまいます。

 

▲もつれにもつれたフルセットの戦い。苦しい所で決めてくれたのは千々木駿介選手だった。

 

ついにフルセットに。大分三好ヴァイセアドラーにとっては、今季初勝利は目前です。コートでもベンチも盛り上がり、選手たちの身体が一回りは大きく見えます。第5セットもブレイクを重ねたのは大分三好ヴァイセアドラーで、5-8でコートチェンジ。
後が無くなった堺ブレイザーズは、遮二無二食らいつき、樋口選手のサービスエースなどで、ようやくブレイクして追いつくと、その後はピッタリと併走する展開に。もはやどちらがホームチームなのか分からない状態でしたが、最後は大分三好ヴァイセアドラーがラインオーバーの痛恨のミスでマッチポイントが堺ブレイザーズに転がり込みました。15-13。勝利はまさに紙一重だったのです。

 

▲松本慶彦選手の苦い顔でのサムズアップが、この試合の苦しさを物語っているかのようです。

 

■薄氷勝利の記者会見

 

 

記者会見には、関田選手、樋口選手、ジョン選手の3選手にお越しいただきました。
まずは、試合を振り返っての一言。

関田「この試合に関して言えば、良いところも悪いところもありました。特に競った場面で勝ちきることが出来なかった。2セット目と4セット目勝ちきることが出来なかった。1点を取る何かが必要なのかと思うし、そういうところでしっかり点を取れるチームになっていきたいなと思います」
樋口「取ったセットは自分たちの良いところが出て、取られたセットというのは勝負所とか、最後の1点を取りきらないとか勝負強さという所で相手にちょっと押されてしまったのかと思います。大事な場面で1点を取るとか堅実なプレーをするという所を、もっと自分個人もそうですし、チームとしても詰めていかないといけない所だと思いました。まだ明日も同じ相手と戦う事になるので、チームとしてそういう部分も意識して戦っていけたらいいなと思います」
ジョン「今日の試合は大変興味深い試合でしたけれどもタフな試合でもありました。5セット以前に勝つことが出来たはずなんですけれど、向うのチームがいいプレーをしたのでタフな試合になりました」

 

▲関田選手。

 

続いて記者との一問一答です。

--今日の試合は、20周年の記念の試合で4連敗中、かつゴーダン監督が不在ということで、戦いにくさなどはありましたか?
関田「20周年に対する思いというのは、正直僕はあまり感じなくて、もちろんゴーダン監督がいないというのは初めてだったので、選手たちとスタッフで声をかけあってやっていくしかないという話をしました」
樋口「僕も20周年だからという気持ちは無くて、勝ってしっかりアニバーサリーゲームに出来たらいいなと思っていましたけれど。ゴーダン監督がいないことに関しては試合中の具体的な指示に関してどうなるのかなという不安がありましたけれど、選手同士でしっかり話し合いが出来て、そこがすごい良かったと思います」
ジョン「20周年に関してはいつもと同じ試合という風に捉えていました。安定した試合ではなかったのですけれど、勝つということが重要でしたので、その点では良かったと思います」

 

▲樋口選手。

 

--ファンにとって現在7位という成績は満足できない成績ですが、後半巻き返すには何が必要だと思われていますか?
関田「当たり前にサイドアウトをとっていくことが絶対必要ですし、厳しい場面でも毎回同じようなプレーをすることが必要だと思います。そこをしっかりやっていきたいなと思います」
樋口「いつもだったらタイムアウト中にゴーダン監督が指示を出したり、ずっとしゃべっているような状態になったんですけれど、ある意味今日はゴーダン監督がいないことで、ベンチのメンバーも含め選手同士でしっかりと会話できてやろうという雰囲気になっていて、それがちょっとずつ自分たちは出来ていたんで、そういう部分が以前は足りなかったと思っていたので、そこが出来るようになっていくことでチームでより強くなっていくと思うので、出来るようになってチームとして勝ち星を重ねていけたらと思っています」
ジョン「ファンの方が7位という成績に満足されていないというのはわかります。私たちも毎日厳しい練習をして全員で成長できるように頑張っている状況ではあります。いい練習をしていますので、これから必要なことはコミュニケーションをもっととっていくことが重要だと思っています」

--今、コミュニケーションという言葉が出ましたが、セッターの関田選手とジョン選手のコンビネーションの具合はどのような感じなのでしょうか?
関田「少しずつですけれど良くなっています」
ジョン「同じ意見で少しずつ良くなっています。コネクションも良くなっていますし、悪い所はなく、これからも良くなっていきます」

 

▲ジョン選手。

 

--ジョン選手は、コートの中ではクールなキャラクターであると前回の記者会見ではおっしゃっていましたが、普段もクールな感じなのでしょうか?
関田「普段もこんな感じあまり感情を出さないのですが、意外と笑ったりするので。好きなことを話すと笑ってくれるので、冗談が好きなキャラクターです」
樋口「ゲームの話やバスケットボールの話が彼は好きなので、話しかけるとどんどん彼も話すし、自分も話すようになるので、見かけはクールですけれど、意外となんていうか可愛いといったらなんですけれど、ちょっと幼い部分ももっていていいなと思っていつも会話しています」
--ご本人はどうですか?
ジョン「はい。コートの中ではそういう評価を受けることが多くて、なんだこの人はと思われることもあるのですが、コートの外では普通の人間と変わり有りません」

 

▲試合が終わるとジョン選手はこんな笑顔に。確かに可愛い。

 

※記者会見はまだ続きますが、一端ここでアップします。後ほど追加更新します。

 



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