浄土宗 大善寺

美しい二連の花頭窓が目立つお寺が、堺市堺区の旧市街区にある寺町筋にあります。お寺の名前は浄土宗大善寺。つーる・ど・堺では、大善寺が、2024年、2025年とイベント「堺ぶんぐ旅」の会場となっていたことをお知らせしてきました。大善寺さんとは一体どんなお寺なのか、副住職の鈴木佑太さんにお話しを伺いました。
■檀家に請われて出来たお寺

▲ご本尊は昔からかわらずに阿弥陀様。
大善寺の建立は1614年というから大坂冬の陣の頃の話だそうです。
鈴木「縁起的なものはあまり伝わっていないのですが、古い町並みの地図を見ても、名前が載っているので、あったのは確かです」
現在の建物ができたのは、昭和61年(1986年)のこと。それまでは小さなお堂で、住職は他のお寺との兼任で、専属の住職もいない時期が続いていました。しかし、それでは檀家さんたちが不便だというので、要望があって今の大善寺が誕生したのだそうです。
現在の大善寺は、堺ぶんぐ旅の会場になるだけでなく、ヨガレッスンなどもされています。檀家さんに限らず、地域の方が利用できるお寺になっているのはなぜでしょう?
鈴木「元々あるお寺であれば、昔からの檀家さんがいらっしゃるわけですが、うちのようなお寺は檀家さんもそんなに多くない。檀家さんを増やしていくとなっても、お寺に縁がない人からいきなり声をかけてもらうことはないですよね。何か困りごとを抱えられている方であっても、急にお寺に相談しようとはなりません。でも、お寺に親しんでおられたら、このお坊さんなら、何かあったときに一回声をかけてみようと思ってくださることもあると思うんです」

▲2024年の堺ぶんぐ旅ではワークショップ会場となり多くの人が訪れました。
実際に色んなイベントをするようになって、地域とのつながりも増えてきたそうです。2025年の堺ぶんぐ旅に参加した伸栄鉄工さんも、大善寺さんのご近所さんとうつながりから、イベントに参加されたのでした。
鈴木「一人暮らしの世帯、孤立している世帯とういのも増えていますから、声の掛け合いというのも大事かなと思います。そういう所にも役に立っているかなと思います。地域の孤立を防ぐ中核にならなあかんのがお寺かなとも思います」
お寺というと、どうしてもお墓参りやお葬式といったイメージがついてまわりますが、もっとプラスのイメージ、柔らかいイメージをもちたいというのも鈴木さんの願いです。
鈴木「今後は、お寺を使って、色んなことに活用してもらえたらなと思います。コンサートをやったりとか。お金のかかることは限界がありますが、場所を提供して何かしてもらうという事ならできると思うんです。今回の堺ぶんぐ旅を皮切りに、お寺同士の繋がりがあるようなイベントをやってみたりもしたいですね。浄土宗同士なら、若手でもよく集まっていて、仲もいいので、みんなで町を盛り上げるようなことをしたいですね」
大善寺
590-0933
堺市堺区柳之町東2丁2-11
電話 (072)-229-0306
FAX (072)-229-5925
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