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まちあるき No.102

心に残る竹あかりの夜 

「ただでさえ綺麗なのに、自分たちが作ったものだとなおのこと綺麗でしょう」

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刃物職人の高田充晃さんから、「竹灯籠のイベントを小学校の校庭でやるから見に来てよ」と言われたのは春先のことでした。高田さんは堺区・錦西小学校のPTAの会長に就任していて、PTAのイベントで他にないことをしようとしていたのです。

夏祭りでのワークショップ、夏休みに校内で作業と、大人と子供が一緒になって、切り出した竹に細工をして灯篭に生まれ変わらせていきます。その長い準備がいよいよ実る時。

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▲竹あかりの道しるべが行き先を示します。

まだ夏の残り香が薫る10月初頭。日の落ちた小学校校門で受付を済ますと、校舎の角を回るようにうながされます。歩を進めて角をくるりと回ると、正面に灯りのオブジェ。これは粋な演出だと思って近づき、更に角を曲がると、そこで待っていたのは光の回廊だったのです。

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▲そして光の回廊がお出迎え。

両脇をユニークな表情の竹あかりに導かれて進むと、一面に光のタワーが乱立しています。竹灯篭の中のロウソクが発する光は、電気の光と違った趣があります。竹灯篭に彫られた図柄や文字も、子供達が彫ったであろう自分の名前やアラベスク(細密画)風の凝った図柄に、人気のアニメキャラクターまであるではありませんか!
見学にこられた近所の方たちからも、驚きと讃嘆の声が漏れます。

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▲何気ない校舎と校舎の間のスペースが美しい空間に生まれ変わりました。


校庭ではペンライトのパフォーマンスが行われ、体育館に集合した子供たちのレクリエーションもはじまりました。
そんな中、このイベントの仕掛け人である高田さんの姿を発見。
「もともとPTAでは、体育館に子供たちが泊まるキャンプのイベントを4年ほどやってたんだ。今までも工作とかやってて、泊まる子は20人ぐらいだった。今年は泊まらない子も参加できる何かをしようと思って、最初はキャンプファイアーをしたかったんだけど、校庭で火を焚けなかった。それで、昔つま恋の音楽フェスティバルでやっていた竹あかりのことを思い出して、あれをやりたいって思ったんだ」

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▲PTA会長の高田さん。刃物職人としても、堺の次世代を支える注目の人です。

職人の高田さんですから、手作業はなれています。しかし、自分だけで竹あかりを作らなかったのが、高田さんの真骨頂でしょう。
「ただでさえ綺麗なのに、自分たちが作ったものだとなおのこと綺麗でしょう。今年は子供たちももちろん大人も一緒になって作り、心に残るイベントになったと思います。長い間心に残ってくれたらいいなと思うし、作って表現するのが好きになって、将来アーティストとかもの作りの仕事についてくれたら嬉しいね」

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▲おそろいのスタッフTシャツまで作ってしまいました!! 大人がまずノリノリで

もっと多くの人に見てほしいという高田さんの望みはすぐに叶い、子供たちの作った竹あかりは、12月の堺市役所前でのイルミネーション点灯式でも披露されました。子供たち以上に誰よりも楽しんでいたのは、高田さんその人なんでしょうね。


※関連記事:「越境する刃物職人 Mitsuaki-T* 高田 充晃」 http://toursakai.jp/sasso/2012/05/08_539.html

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