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まちあるき No.037

黄金のまち堺から聖山高野山へ 第1回【後編】

~ 高野街道 観光ガイドとテクテク 十三里 ~


「黄金のまち堺から聖山高野山へ ~高野街道 観光ガイドとテクテク十三里~」第1回のウォーク&クイズラリーに参加した、両性類の灯台守 カエルと、ホモサピエンスの「お姉さん」。さて、二人の旅もいよいよ後半戦です。


■西高野街道のくねくね道 11:20頃

kaeru.jpg「お姉さん。カエルは不思議なんだけど、どうしてこのあたりの道はくねくねしてるの?」
ane.jpg「いいところに気づいたわね。私たちが歩いている、この西高野街道が、なんのために出来た道だったか覚えているかしら?」
kaeru.jpg「ゲコゲコ。確か、弘法大師のおじさんが作った高野山のお寺まで、お祈りにいくためケロ!」
ane.jpg「ええ、そうよ。いうなれば、『信仰の道』ね。でも、その後、南北朝時代になって、朝廷が京都の北朝と、奈良の南朝に分かれると、この西高野街道は、軍隊の行き来する『戦争の道』へと姿を変えたのよ」
kaeru.jpg「『戦争の道』になったら、なんでくねくねするでケロ? 道がシステマ(※)で戦うケロか?」
ane.jpg「マニアックな格闘技を出してこないでよ。もう。ともかく、くねくねしているのは、『攻めにくく、逃げやすく』するためだと言われているわ」
kaeru.jpg「ケロ? くねくね道は攻めにくいの?」
ane.jpg「ほら、この道を見ても、曲がっている向こうが見えなくなっているでしょ。あの見えにくくなっている所に敵が潜んでいるんじゃないかって想像してみてよ」
kaeru.jpg「想像してみるケロ......。......。......ぎゃぁぁ! 蛇がっ! 蛇がっ! 食われるケロ~」
ane.jpg「妄想力のたくましいカエルね。でも、そうやって、リアルに自分がその時代の人だったら? って想像しながら歩くのも、歴史散歩をする楽しみよね」

※システマ=ロシア生まれの軍隊格闘技。脱力して戦う。くねくねした動きに特徴があるとか。

kunekune.jpg gakusei.jpg
▲『戦争の道』。道は絶えず蛇行しており、敵が潜んでいても気づきません。 ▲府大の近くは学生街の雰囲気。学生向けの割引や、おしゃれなお店も目につきます。

『三つの高野街道』
 京都から高野山へ向かう高野街道は、最初京都と大阪の境にある洞ヶ峠を通って、生駒山系の西側を通る東高野街道が発達しました。しかし不便だったのか、大阪の平野から松原を通って河内長野に向かう中高野街道、そして堺から狭山を通って河内長野に向かう西高野街道が出来たのでした。


■大阪府立大学 11:25~12:20頃

kaeru.jpg「次のチェックポイント発見でケロ~♪」
ane.jpg「さあ、次のクイズは何かしら?」
kaeru.jpg「天然記念物のクスノキの樹齢について!? 観ボラさんの説明を聞いてたからばっちりケロ♪」
ane.jpg「さあ、ここのチェックポイントでウォーク&クイズラリーのコースも半分は来たわね」
kaeru.jpg「あれ、なんだか、ただっぴろい所に出たよ?」
ane.jpg「ここは、大阪府立大学よ。もともと西高野街道は、この府立大学の中を通っていたのよ。だから、府立大学がここに建てられる時に、付近の住民は、府立大学の中を自由に通る権利を持っている事になったそうよ」
kaeru.jpg「そんな事より、お腹減ったケロよー。沢山歩いたケロー」
ane.jpg「大丈夫よ。お昼は、府立大学が休憩ポイント。昼食をとってベンチで休憩しましょう。今朝は早起きしてお弁当を作ってきたんだから」
kaeru.jpg「お姉さん~。カエルの分のお弁当も欲しいゲコ~」
ane.jpg「え!? カエルは、そのへんの虫を食べるんじゃないの!?」
kaeru.jpg「......しょんぼりケロ~」


quiz2.jpg monu.jpg
▲クイズ第二問。イラストはクスノキの精霊!? 可愛いけど、夜中には遭いたくないですねー。 ▲府大のモニュメント。一番下が粗い細石で、一番上がつるつるの御影石。入学当初は荒削りでも四年間かけて自分を磨き上げてください、ってメッセージがこめられているそうです。
hiru.jpg ben10.jpg
▲キャンパス内のベンチで思い思いにお昼休憩です。トイレも使用可ですよ~。 ▲「箸を使わずにすむ」というコンセプトで弁当を作ってみました。よく歩いたのでご飯が美味しいです!

ane.jpg「お昼も終わったし、出発よ!」
kaeru.jpg「レッツゴーゲコゲコ~!」
hosuu.jpg choko.jpg
▲お昼の時点で、今日の歩行距離は1万歩を超えてます(家からですが......)。 ▲後半のエネルギー切れに備えてチョコも用意しておきました。


■関茶屋・十二里石 12:40頃

ane.jpg「ここが関茶屋ね。地名にもある通り、西高野街道の関と茶屋があったのよ」
kaeru.jpg「あれ、お姉さん。ここにも里石があるよ!」
ane.jpg「これは、十二里石ね。竹内街道との分岐点にあった十三里石から、丁度一里(約4キロ)歩いたってことになるわ」
kaeru.jpg「カエルは頑張ったケロー! 里石を見つけると、沢山頑張って歩いたことがわかって、励みになるケロー!」
ane.jpg「そうね。里石のお陰で道を間違えてないこともわかるし、昔の人にはとってもありがたいものだったんじゃないかしら?」
kaeru.jpg「里石を置いたのは誰ケロ? こんな重そうな石を運ぶなんてきっとすごい力持ちケロ!」
ane.jpg「里石は花崗岩で出来ているからとても重いでしょうけど、一人で設置したんじゃないわ。江戸時代後期のお百姓さん、小佐衛門さんと五兵衛さんという人が、発起人になって、街道の人達の協力を得て十三の里石を置いたのよ」
kaeru.jpg「みんないい人たちでケロ(涙)」


kongo.jpg hosoimiti.jpg
▲はるかに金剛山(たぶん)が見えます。このあたりは金剛山水系の水によって開拓されています。 ▲道幅は更に狭くなってきました。
12mile.jpg seki.jpg
▲十二里石。高野山女人堂まであと48キロ! ▲関茶屋。南北朝時代、あの楠木正成に命ぜられて土地の豪族・日置武光が関所を作ったそうです。


■出雲大社大阪分祠(いずもたいしゃおおさかぶんし) 12:50頃

kaeru.jpg「お姉さん! おっきな緑の屋根が見えてきたケロ!」
ane.jpg「あれは、出雲大社大阪分祠よ。地元に人には、『初芝さん』の名で知られているわ」
kaeru.jpg「大阪にあるのに、出雲の神社なのケロ?」
ane.jpg「初芝さんは、比較的新しい神社ね。戦後になって、まず火の神様である『火之迦具土神(ひのかぐつち)』を祭り『愛宕神社』として創建されてから、二年後に島根県の出雲大社から『大國主大神(おおくにぬしのかみ)』を拝領して、一緒に祭り『出雲大社大阪分祠』となったようね」
kaeru.jpg「もっと古くからある神社かと思ったケロ」
ane.jpg「新しい神社を造るために、大きな木を余所から持ってくる場合もあるから、見た目だけでは判断しにくいのよね」
kaeru.jpg「神様も沢山いて、御利益も色々ありそうケロ」
ane.jpg「一口に神社といっても、カラーは千差万別よ。地元の神社に、どんな神様がいて、どんな由来で出来たのかを調べると、自分のご先祖との意外な関わりが見つかったりして面白いかもしれないわよ」
kaeru.jpg「カエルもカエルの神様を捜すケロ!」

izumo.jpg toilet.jpg
▲出雲大社大阪分祠。立派なお社です。しめ縄は、出雲系の特徴で、普通の神社とは逆まきだそうです。 ▲出雲大社のトイレ。あまりにもの美しさに思わず撮ってしまいました!


■『太陽の道』窯跡 13:10頃

kaeru.jpg「ちっちゃな公園だけど、ここに何があるの?」
ane.jpg「ここは、古代の登り窯跡なの。ずっと田んぼだったんだけど、阪和自動車道の工事の時に、遺跡が見つかって、埴輪や土器を作る登り窯があったことがわかってきたのよ」
kaeru.jpg「埴輪なら、古墳の横で作ればいいんじゃないケロか? どうして、ここに窯を作ったんだケロ?」
ane.jpg「登り窯は丘の斜面を利用して作るので、丘陵地帯の端にあるこの場所が都合が良かったのが理由のひとつ。そして、もうひとつ」
kaeru.jpg「もうひとつ?」
ane.jpg「古代人の神秘的な叡智を感じずにはいられない、宗教的な意味もあったといわれているの......」
kaeru.jpg「それはなんだケロ(ゴクリ)」
ane.jpg「それは、北緯34度32分。日本列島を東西に貫く、『太陽の道』よ!」
kaeru.jpg「な、なんだってーっ!」
ane.jpg「世界仰天番組風に驚かないでよ」
kaeru.jpg「お姉さんも、ノリノリだったケロ」

『太陽の道』
北緯34度32分上に、三重の伊勢神宮、奈良の三輪山、堺の大鳥神社、淡路島の舟木、広島の加茂、伊豆半島の加茂郡、千葉の加茂郡など、古代の太陽信仰と関係深い宗教施設、地名が見られるというもの。写真家小川 光三氏が発見し『太陽の道』と名付け、NHKの番組にもなった。
この登り窯も古代・日置部の支配した土地で、今に日置の地名を残す。日置の名は、南北朝時代に街道に関を置いた土豪・日置氏や、江戸時代に新田開発を行った大庄屋・日置氏に受け継がれている。

kama.jpg ike.jpg
▲登り窯跡。現在は住宅地にある『ベゴニア公園』となっており、このプレートに出土品などの説明があります。堺は地面を掘り返すと、必ず何かが出てくると言われる土地柄です。 ▲ため池。河内平野には、農業用水として数多くのため池がつくられました。


■萩原天神 13:20頃
ane.jpg「ほら、ゴールの萩原天神が見えてきたわよ!」
kaeru.jpg「長かったようで短かったケロ!」
ane.jpg「最後のクイズは答えられるかしら?」
kaeru.jpg「天神さまの好きな花ってなんだケロ?」
ane.jpg「答えは、神社の境内にあるわよ!」


goal.jpg honden.jpg
▲ゴールになっている萩原天神。行基の作った萩原寺の流れを汲むようです。 ▲建て替えられる前の本殿が保存されています。今日は特別に公開されていた模様。


quiz3.jpg ume.jpg
▲さあ、最後のクイズです! 天神さんといえば......。 ▲境内の奥には梅園があり、紅白の梅が咲いていました。疲れも吹き飛ぶ美しさです!


■帰路
ane.jpg「これで、第1回のウォーク&クイズラリーを歩き終えたけど、どうだったかしら?」
kaeru.jpg「こんな長い距離、歩けるかな? って不安だったけど、途中途中で足をとめて史跡を見たり、観ボラさんのお話を聞いたりするのが、いい休憩になって、思ったより疲れなかったケロ!」
ane.jpg「そうね。見所としても、古代から中世(鎌倉・南北朝・戦国)、近世(江戸)、近代にいたるまで、あらゆる時代の史跡がひしめき合っていて、ラリーでもらったり、自分で集めた資料を整理するのも大変だったぐらいだわ」
kaeru.jpg「お天気が良かったせいもあるけど、戦災を免れた古い街並みや、古墳を巡れるのも、美しい景色を眺める散歩コースとして楽しかったケロ♪ さっそく第2回のウォーク&クイズラリーも申し込むケロー!」

hagieki.jpg hosuu2.jpg
▲ゴールの萩原天神の目の前にある萩原天神駅。南海電車で帰りまーす。 ▲最終的には1万8000歩ほど歩きましたー。家に帰ったらぐっすり眠れましたよー。

ane.jpg「第2回の開催は、4月8日(日)。参加申し込みは3月15日(火)必着で往復ハガキを出すのを忘れずにね!」
kaeru.jpg「必着って、どういうこと?」
ane.jpg「郵便局でハンコを押してもらう日付が有効期限なのが『消印有効』。それに対して応募先の手元にハガキが届く日付で有効期限を見るのが『必着』なの。同じ堺市内なら翌日、近畿圏なら2~3日もあればつくでしょうけど、郵便ポストの回収に間に合わないと1日ずれるし、余裕を見て投函することをオススメするわ」
kaeru.jpg「わー、『つーる・ど・堺』のレポートはためになるなぁ!」

(おしまい)


《お知らせ》第2回 黄金のまち堺から 聖山高野山へ

■開催日:4月8日(日) 雨天決行(当日7:00 豪雨・豪雪・警報発令の際は中止)
■集合時間:受付 9:30より (10:00スタート)
■集合場所:南海高野線 北野田駅 西口
■コース:北野田駅から大阪狭山市駅
■参加費:無料
■申し込み方法:往復ハガキに、代表者の住所・氏名・年齢・電話番号・同行者人数を記入の上、下記までお申込みください。
■申込先:NPO法人 堺観光ボランティア協会
     〒590-0077 堺市堺区中瓦町2-3-24 博愛ビル1階
     TEL 072-233-0531
■申込締切:3月15日(火)必着

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