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雑記帖 No.220

堺ブレイザーズの挑戦(11)

黒鷲旗 vs中央大学戦(前篇)

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2018年5月1日、黒鷲旗として知られる「第67回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会」も2日目となりました。
会場である大阪市の丸善インテックアリーナ大阪には、ゴールデンウィークの合間の平日にもかかわらず、熱心なバレーボールファンやメディアが集結しています。

この大会はトップリーグのV・プレミアリーグから高校生まで、男女それぞれ16チームが参加し、4チームずつに分かれてグループ戦を戦い、上位2チームが決勝トーナメントに進みます。
堺市をホームタウンとする堺ブレイザーズは、初日にV・チャレンジリーグに所属する大分三好ヴァイセアドラーをセットカウント3-1で破りました。
2日目の対戦相手は、中央大学。3日目に対戦する同カテゴリーの強豪・豊田合成トレフェルサが最大の難敵であるだけに、ここで負けるわけにはいきません。しかし、勝って当然という相手とは、かえって戦いにくいもの。果たして鎧袖一触、中央大学を退けることができるのでしょうか?


■第1セット
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▲セッターの山口頌平選手とミドルブロッカーの出耒田敬選手。


中央大学は、東京八王子市にある私立大学で、Cを象ったシンプルな校章は良く知られています。そのバレーボール部は、4年連続黒鷲旗に出場している強豪です。
対する堺ブレイザーズのスターティングメンバ―は、昨日の大分三好ヴァイセアドラー戦とは随分違っていました。出耒田敬選手(7)、内藤和也選手(5)、伊藤康貴選手(11)、竹元裕太郎選手(21)、髙野直哉選手(4)、山口頌平選手(14)、スターティングリベロは井上裕介選手(2)。※( )内の番号は背番号。

2mの出耒田選手、昨日も最終セットで登場し違いを見せた髙野選手など、これからの全日本を支える活躍が期待される若手を加えたメンバーは破壊力満点のラインナップです。

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▲コートに入る前。それぞれの表情を浮かべる選手たち。


サーブは中央大学から。リベロの井上選手があげたボールを、素早く回り込んだ山口選手がトスし、内藤選手を囮に出耒田選手がハンマーで殴るような力強い一撃を相手コートにたたきつけました。
この一撃を狼煙に堺ブレイザーズの攻撃が始まりました。内藤選手が次々にスパイクを決め、5連続得点で5-0。スピードとパワーに圧倒され、中央大学はバレーボールをさせてもらえない印象です。
堺ブレイザーズはミスで失点しても、すぐにサイドアウトでサーブ権を取り戻し、8-3でファーストテクニカルタイムアウトを迎えたのでした。

ここまでは内藤選手の大活躍もあって、点差は開きましたが、まだ序盤も序盤。油断は禁物です。

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▲190cm台後半の竹元裕太郎選手と宮原貴人選手が並ぶ高い壁。


中盤戦、タイムアウトがあけて早々、髙野選手のサーブがネットに捕まりました。8-4。
後から振り返れば、不安の種はこのあたりから芽吹きはじめていたようでした。この中盤戦は、中央大学から硬さがとれて、トップレベルのプレースピードに慣れてきたこともあってか、しだいに試合は一方的なものではなくなります。

しかし、互いにサーブ権を取り戻すサイドアウトを繰り返すまったりとした展開になったのは、堺ブレイザーズにサーブミスが連発したからでした。せっかくサイドアウトしても、次にサーブミスをして連続得点(ブレイク)できずに中央大学にサイドアウトをプレゼントしてしまう。

互いに得点をというより、互いに失点を積み重ねスコアは16-9となり、堺ブレイザーズ先行でセカンドテクニカルタイムアウトとなったのです。

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▲木村泰輔選手もこの大会を最後に現役引退を表明。


終盤戦、コートには佐川翔選手(8)と宮原貴人選手(3)が投入されました。
2人は数回プレーをしたあと、再び山口選手、出耒田選手と交代。さらに20-14となった所で、またも選手交代がありました。登場したのは、木村泰輔選手(15)です。
木村選手はこの大会を最後に引退を発表しています。観客席からは、木村選手への拍手とエールが送られました。
堺ブレイザーズに憧れて、FC東京と大分三好ヴァイセアドラーと遠回りしてたどり着いた夢のチーム。怪我もあり、必ずしも満足いく活躍は出来なかったかもしれませんが、それでもチームのために貢献してきた木村選手のことを堺ブレイザーズファンはよくわかっていたのでした。

一方、そんな個人のドラマとは無関係にゲームは進みます。
中央大学も臆することないプレーを続け、終盤に入ってようやく2度ブレイクを奪います。とはいえ、ここまでの点差は大きく、25-17で堺ブレイザーズは第1セットをものにしたのでした。


■第2セット
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▲堺ブレイザーズを相手に堂々としたプレーを見せた中央大学。


結果ほどの大差を感じなかった第1セットですが、第2セットは相手チームの若い力がいきなり躍動します。
伊藤選手のオープニングサーブを見事に返した後は中央大学がブレイクを続けて、0-3のスコアに。

対して堺ブレイザーズは第1セットから顔を覗かせていた「サーブが入らない」病がぶり返したのです。内藤選手、出耒田選手、髙野選手とサーブミスで相手に得点献上が続きます。これでは攻撃がはじまらないし、試合になりません。
それでも中央大学攻撃時にはブレイクを許さないので、なんとか大きな差はつかなかったものの、6-8で中央大学にファーストテクニカルタイムアウトを与えてしまいます。

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▲この試合は選手全員のサーブの不調が響いた。


こうなってくると、中央大学が調子を上げてきます。タイムアウトあけの最初のプレーで、出耒田選手のスパイクを三枚ブロックでシャットアウトしたことなどは象徴的だったように思えます。

内藤選手、出耒田選手がサーブミスをつづけ、11-14となってからのプレーでは、中央大学の攻撃を止めることができなくなります。ブレイクが続いて11-16とさらに差が開いて、中央大学先行でセカンドテクニカルタイムアウトを迎えたのでした。

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▲中央大学のサーブのうまさには観客席からも「いいサーブだ」と感嘆の声があがっていましたが、まさか大差でセットを奪わるとは。


タイムアウト後も、中央大学の勢いは止まりません。
中央大学のスパイクは堺ブレイザーズのコートを確実に捉え、結局タイムアウトを挟んで6連続失点で11-19と突き放されてしまいました。

コート上の大学生たちは自信に満ちた表情でプレーを続け、こうなるとどちらがトップリーグのチームでどちらが大学生なのかわかりません。観客席に陣取った中央大学の応援団は少ない人数でしたが、選手を鼓舞する声が一際大きくなってきました。

堺ブレイザーズはタイムアウトをとらざるを得ませんでした。
これで流れを切って12-19となりますが、すぐにサイドアウトされて12-20に。その後も悪夢のような「サーブが入らない病」は堺ブレイザーズを機能不全に陥れ続けます。
竹元選手、伊藤選手のサーブも入らない。そして最後は、内藤選手のサーブがラインを越えて17-25に。驚くような大差で第2セットを中央大学に奪われてしまったのでした。

格下が格上を打ち負かすジャイアントキリング(大物食い)はスポーツの醍醐味ともいえますが、堺ブレイザーズはこのまま中央大学の勢いに飲み込まれてしまうのでしょうか!?

(→後篇へ)

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