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雑記帖 No.215

堺ブレイザーズの挑戦(10)

黒鷲旗 vs大分三好ヴァイセアドラー戦(後篇)

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堺ブレイザーズは、今季最後の公式大会である「第67回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会」に挑んでいました。4チームで戦うグループ戦の第一戦、堺ブレイザーズの対戦相手はV・チャレンジリーグの大分三好ヴァイセアドラー。
最近のリーグ戦ではスロースターターの印象がある堺ブレイザーズですが、第1、第2セットを連取(→前篇)。さて、このまま横綱相撲で大分三好ヴァイセアドラーから勝利を収めることが出来るのでしょうか?


■第3セット

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▲松岡祐太選手(13)の左腕は必殺の一撃を放ち続けた。※( )内の数字は背番号。


主将の伊藤康貴選手(11)のサーブからの攻撃でオープニングポイントを奪ったものの、サーブミスでサーブ権が移動。続く大分三好ヴァイセアドラーの攻撃は、なんと濱本豊選手(16)の3連続サービスエースでいきなり1-4とスタートダッシュを決められてしまいます。
ただでさえやられた感のきついエースが3回も続くと、応援している観客だって精神的に大きなダメージを食らいます。コートの上の選手はどうでしょう。さすがにベンチもタイムアウトをとって、悪い空気を入れ替えようとします。

このタイムアウトが功を奏したのか、次の大分三好ヴァイセアドラーはサーブミス。
堺ブレイザーズのサーバーに立った松本慶彦選手(1)が渋くネットインサーブを放り込みますが、うまく返されサイドアウトされてしまいます。続いても大分三好ヴァイセアドラーの得点でブレイク。
どうも第3セットに入って、堺ブレイザーズはエンストを起こしてしまったかのようです。
結局、4-8でファーストテクニカルタイムアウトは大分三好ヴァイセアドラーがとりました。

この試合、はじめてテクニカルタイムアウトを奪われたことになります。

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▲セッターとしてゲームをコントロールする山口頌平選手(14)。


中盤戦は、互いにサイドアウトを繰り返します。
堺ブレイザーズにはブレイクが出ますが、サーブ権を奪っても、次の攻撃でサーブがネットに捕まったり、ドリブルの反則をとられたりで、波に乗り切れません。
セカンドテクニカルタイムアウトも大分三好ヴァイセアドラー先行のままですが、どうにか14-16と少し間をつめました。これなら十分射程圏内です。頼もしいことに、相変わらずサウスポーの松岡祐太選手(13)のスパイクは高い決定率を誇り、無双ぶりを発揮しています。


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▲ベテランの松本慶彦選手や井上裕介選手(2)も、若手に負けていない。


堺ブレイザーズは逆転して第3セットで勝負を決めたいところでしょう。何しろ、黒鷲旗は休みのない連戦です。第3戦の豊田合成トレフェルサ戦や決勝トーナメントを戦うためにも、疲労は少ないに越したことはありません。

ところが、ここから思わぬ展開となります。
タイムアウトあけ。ラリーの応酬から最後は大分三好ヴァイセアドラーのヤカン選手(14)の攻撃が決まると、その後堺ブレイザーズの攻撃が決まらなくなり6連続ポイントを与えてしまいます。点差は開き14-21に。

堺ブレイザーズベンチは動き、セッター佐川翔選手(8)と宮原貴人選手(3)が投入されます。これまでの2セットと違って点差を追いかけなければならない状況での投入です。この厳しい状況をひっくり返すことが出来るのでしょうか。観客席からも応援の声があがります。
「まずは、一本! 一本決めたらなんとかなるよ!」
その声に応えるように堺ブレイザーズは佐川選手を中心にボールにしつこく食らいつきます。ラリーが続き、最後は伊藤選手のスパイクを相手選手が大きくコート外へと弾き、ようやくポイントをあげます。
その後は互いにサイドアウトが続き、17-23の局面で宮原選手もサーバーに。一度はブレイクして18-23となるものの、次のサーブはアウトとなり18-24。さらに相手のスパイクは宮原選手を強襲し、レシーブしたボールは無情にコートの外へ飛び出たのでした。

18-25のスコアで第3セットは、大分三好ヴァイセアドラーのものに。セットカウントは2:1となりました。


■第4セット

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▲黒鷲旗大会を最後に現役引退を発表している伊藤康貴選手と大分三好ヴァイセアドラーのヤカン選手の対決。


ここで終わらせたい第4セット。
第3セットのお返しとばかりに、堺ブレイザーズはスタートダッシュを決めます。このセットの2番目のサーバーとして立った松岡選手のサーブは厳しい所を攻め、大分三好ヴァイセアドラーを乱します。ブレイクして4-1とリード。まけじと大分三好ヴァイセアドラーも、ヤカン選手の連続得点で5-4にまで詰められます。

しかしサーブ権を奪って竹元裕太郎選手(21)がサーバーになると、今度は堺ブレイザーズが連続得点のお返しです。竹元選手がサービスエースまで決めて8-4でファーストテクニカルタイムアウトを堺ブレイザーズが得たのでした。

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▲新加入の宮原貴人選手も吠える。熱い堺ブレイザーズスピリットを受け継いでいますね。


タイムアウトあけの中盤戦は、サイドアウトの応酬となります。
松岡選手に代わって長身の宮原選手が登場。フル回転していた松岡選手を休ませます。コート内には、若い面々が揃います。期待に応えて堤選手のサーブ時のブレイクなど若手の攻撃で16-11とセカンドテクニカルタイムアウトになりました。

ちょっと安心して見ていられる点差が開いてきたようにも思えますが、若いチームでこのままうまくゲームを閉めることが出来るのでしょうか。

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▲松本選手のアタック!! 正面から。


その危惧は現実のものとなりました。
終盤戦になって堺ブレイザーズのブロックは決まらず、ライン際のきわどいスパイクはアウトと判定され、抗議するも実らず、いつのまにか17-15と点差が縮まります。

一息つくタイムアウトの後、ようやくポイントを奪うも、流れを押しとどめることは出来ず、大分三好ヴァイセアドラーのブレイクは続き18-18と完全に追いつかれてしまいます。
こうなると勝負はどちらに転ぶかわかりません。相手のサーブがネットに捕まって、なんとか19-18。松本選手のサーブ時にブレイクして20-18。ヤカン選手の攻撃が決まって20-19。

この終盤に、松本選手に代わってコートに出てきたのは、全日本代表にも選ばれ、攻撃力のある髙野直哉選手(4)。真保監督は相手をねじ伏せる戦いを選んだのでしょうか。
観客席からも「髙野――!!」と大きな叫び声の声援があがります。

サイドアウトしてサーブ権を奪った後、ヤカン選手の攻撃をブロックして22-19となります。タイムアウトで一息ついたあとのラリーでは、コート外までボールを追ってつなぐも失点し22-20に。
次の大分三好ヴァイセアドラーのサーバーはヤカン選手。その強烈なサーブを伊藤選手が拾う。山口選手があげ、髙野選手が決めてサイドアウトで23-20。続いては激しいラリーのあとまたも髙野選手のスパイクが突き刺さりブレイク。24-20のマッチポイントとなります。
ここでも、またタイムアウトで、最後の大一番にむけて準備を整えます。

次の攻撃、今度はお返しでヤカン選手がバックアタックを豪快に決めて24-21と奪われます。
緊張の中、大分三好ヴァイセアドラーがサーブを放ちます。堺ブレイザーズは綺麗にレシーブすると、山口選手が丁寧にトスをあげ、髙野選手のスパイクが鋭角に切り裂きます。スコアは25-21となり、ついに決着がついたのでした。

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▲黒鷲旗大会後に、FIVBバレーボールネーションズリーグ2018予選ラウンドの全日本代表に選出された髙野直哉選手。


先々の事を考えれば、もう少し余裕のある戦いが見たかったというのが本音かもしれません。しかし、若手もベテランも持ち味を出したこと、そして何より勝利したことが嬉しい初戦でした。
そして明日の対戦相手は中央大学です。勝って当たり前と思われるだけに、かえってやりにくい相手かもしれませんが、確実に勝利して決勝トーナメントへの道を切り開いて欲しいところです。さて、明日の戦いやいかに!?

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