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雑記帖 No.175

堺ブレイザーズの挑戦 2017/2018(5)

2017年12月2日 vs東レアローズ (前篇)

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2017年12月最初の週末、バレーボールV・プレミアリーグの堺大会が開催されました。
2017/2018シーズンが開幕して堺ブレイザーズは連敗スタート。なかなか勝ち星がつかず、最下位争いに苦しんでいます。先日つーる・ど・堺でも大阪市中央体育館で行われたパナソニックパンサーズとの試合を取材しましたが、セット数1-3の敗戦は数字以上の差を感じさせるものでした。まるで蛇に睨まれた蛙のように、堺ブレイザーズの選手たちは足がすくんでいるようにさえ見えました。
ようやく勝利したのは、6戦目のサントリーサンバーズ戦。これで空気が変わったのか、続く7戦目のFC東京戦で連勝! そして前週10戦目の豊田合成トレフェルサ戦でも勝利を掴みました。徐々に上がり調子になっている堺ブレイザーズが、いよいよホームゲームの堺大会を迎えます。

この数年間ホームでの勝利がない中、堺のファンは何よりも勝利を待ち望んでいるでしょう。しかし、本日の対戦相手は東レアローズ。昨シーズン優勝し、今シーズンも2位につける強豪チームです。


■黄色い道を歩きたい

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▲金岡公園体育館に近づくとブースの前に黄色い堺ブレイザーズの幟が見えてきました。


晴れた冬空の下、金岡公園は散策日和。人の流れはなんとなく体育館へと向かっているようです。体育館の間近にまでいかないと幟のようなものがないので、プロスポーツを見にいく盛り上がりに欠ける、というのはいつも思うことです。堺ブレイザーズのチームカラーである黄色い掲示物が会場まで誘導してくれるようにならないだろうか、と。

ただ、この状況は早ければ来シーズンには変化するかもしれません。2018/2019シーズンから開始すると発表されたスーパーリーグ構想では、開催都市のバレーボール協会が興行を担っている現状から、開催権を各チームへ譲渡するとされています。
この構想は各チームが特色のある興行を行えるように、段階的にサッカーのようなホーム&アウェー制への移行を目指しており、2018年からはホームゲームを年間5~8試合、2020年以降は年間10試合以上、2028年以降は完全ホーム&アウェー制で年間30試合以上のホームゲームの開催が計画されています。

Vリーグが公表した資料を見ていると気になったのは、試合会場の条件とされる「ホームゲーム平均3000人以上収容」という文言です。金岡公園体育館の収容人数は約2000人とされているので、はなから無理な数字ではないですか!
いえいえ、そこは心配無用。実は堺市では平成33年(2021年)中の完成を目指して、大浜体育館の建て替えが計画されています。こちらも公表された資料を見ると「V・プレミアリーグをはじめ、トップレベルチームの使用に適した施設」を目指しており、収容人数は約3000人を計画しているとのこと。堺市は大浜公園を含む堺旧港のある港湾エリアの再開発に力を入れているわけですが、3000人集まる興行が年間10試合以上開催されるなら、堺市ではなかなかインパクトのある数字になるのではないでしょうか。

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▲会場はブレイザーズカラーの黄色で満席。


一方で、バスケットボールなどのプロ化先行例でも企業のスポーツチームが開催権を渡されても、畑違いの興行には不慣れで持て余すこともあり、報道を見る限りではバレーボールでも各チームがプロ化の波に乗れるのかは簡単ではなさそうです。
そんな状況だからこそ、一足先にホームタウンを重視したクラブチームへと移行している堺ブレイザーズには、こうした面でもリーグをリードする存在になって欲しいもの。駅前や商店街がブレイザーズカラーに染まり、選手の幟が立ち並ぶ道を試合会場へ向かうファンが途切れなく続く日がいつか来るのか。そんなことを考えながら公園を歩いているうちに体育館にたどり着きました。
館内にはすでに多くのファンが座席を埋め、両チームの合同練習が行われていました。


■出鼻をくじかれた第1セット
子どもたちによる始球式があって、いよいよゲーム開始。
最初のプレイは堺ブレイザーズのベテラン・ミドルブロッカーの松本慶彦選手のサーブから。これは東レアローズのオポジット・シュミット・ギャビン選手がスパイクを決め、まずはアローズの先制。すると次のプレーでは、長いラリーの後堺ブレイザーズのオポジット・ウォレス・マルティンス選手がお返し。両チームの外国人エースの得点からはじまったセットは、サーブ権を相手から獲り返すサイドアウトを繰り返します。点差が離れないまま、8-7で堺ブレイザーズが先に8点にたどり着き、自動的にタイムアウトになるファーストテクニカルタイムアウトを迎えました。

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▲スパイクを決めてひっくり返ったウォレス選手。


中盤の闘いでは、ウォレス選手が止められアローズにブレイクを許してしまうのですが、ウォレス選手が相手にボールを触れさせることもなくサーブを決めるノータッチエースを決めると、次もウォレス選手はスパイクを決め、ようやくエンジンがかかってきた印象です。点差は僅差のまま15-16で、アローズ先行でセカンドテクニカルタイムアウトに。
この後はアローズのブロックがよくきいて、堺ブレイザーズの得点が積みあがりません。16-21と差がつきだすと、堺ブレイザーズのミスも続いてあっさりと19-25で第1セットはアローズに奪われてしまいます。

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▲堺ブレイザーズの千々木選手vsアローズの伏見選手の空中戦。迫力ある空中戦は、生観戦のバレーボールの醍醐味です。


とはいえ後半突き放されるまでは互角に闘いをすすめていました。ウォレス選手以外でも、ウィングスパイカーの千々木駿介選手の攻撃も目立ちました。セッターの山口頌平選手が、色んな選手を使い分けようとしているように見えます。セットをとられたものの、何か期待できそうな幕開けとなった第1セットでした。

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▲先輩たちにボールを供給するルーキーセッターの山口選手(中央)。


■爆発力を見せた第2セット
アローズサーブの第2セットのスタートは、ウォレス選手が3枚ブロックを脇からぶちぬいて得点。さらに1-2になってからのミドルブロッカー出耒田敬選手のサーブから、怒涛の攻撃が始まりました。ウォレス選手の軟打、出耒田選手のノータッチエース、サーブで崩した所をウォレス選手のスパイク、さらにまたも出耒田選手のサービスエースと7-1まで点差が開きます。攻撃的なサーブが威力を発揮しました。8-2と、堺ブレイザーズが大差をつけてリードしファーストテクニカルタイムアウトに。

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▲きれっきれのサーブで大量リードを奪った出耒田選手。


中盤戦は、アローズ側にオーバーパス、堺ブレイザーズ側にドリブルの反則があったり、軟打が点数につながったりと混戦模様に。連続得点のブレイクはアローズにやや多く、差が詰まってきますが、頼れるウォレス選手のスパイクが決まり16-13でセカンドテクニカルタイムアウトに。
その後も堺ブレイザーズは攻守ともウォレス選手が軸になって回ります。スパイクだけでなく、ブロックでもギャビン選手を抑えてポイントを決め、20-16と差がついたまま大台に載せます。最後は松本選手がしぶく速攻で決めると、25-21で第2セットをとったのです。

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▲ネット越しに伊藤選手が押し合いに挑む。


まったく危なげが無い第2セットでした。互角だった第1セットから、勢いでアローズを圧倒した第2セットへ。出耒田選手サーブ時の凄まじい連続得点が最後まで効いたこともありますが、なかなか調子があがらないギャビン選手に対して、八面六臂のウォレス選手という両外国人選手の差が出たセットだったかもしれません。ギャビン選手をブロックで封じたウォレス選手が雄たけびをあげるシーンもありました。
アローズの小林敦監督も、コート際で渋い表情を浮かべており、チームが実力を発揮できていない様子がうかがえます。

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▲速攻でセットポイントを奪った松本選手はクールにサムズアップ。


さて、波に乗ったまま堺ブレイザーズは、強豪チームに勝利をおさめることが出来るでしょうか。後篇では熱戦の結末をお届けします。

(後篇へつづく)


堺ブレイザーズ
新日鐵住金堺体育館
堺市堺区築港八幡町1番地(新日鐵住金堺体育館内)
電話:072-233-2264 
FAX:072-233-2248 


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