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雑記帖 No.157

堺ブレイザーズの挑戦2017/2018 (4)

2017年10月29日 vs パナソニックパンサーズ (後篇)

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大阪市中央体育館メインアリーナの闘いは一方的なものになっていました。(→前篇
バレーボールのV・プレミアリーグ男子、2017/18シーズンの大阪大会、堺ブレイザーズとパナソニックパンサーズの対戦は、2セットを終えて0-2。開幕2連敗の堺ブレイザーズと2連勝のパンサーズの勢いの差がそのまま出た2セットでした。
このまま一矢も報いることなく堺ブレイザーズは敗れてしまうのか。試合の様子を引き続きお伝えします。


■形勢逆転を目指して~第3セット~

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▲第3セットは、佐川翔選手、伊藤康貴選手がそのままコートへ。


第3セット開始。堺ブレイザーズの真保綱一郎監督は、第2セット終盤で投入したセッターの佐川翔選手とウィングスパイカーの伊藤康貴選手をそのままコートに送り込んできました。

ムードが変わったおかげか、堺ブレイザーズはウォレス選手が決めて先制。ついでパンサーズのクビアク選手のタッチネットがあって、2-0。
この試合はじめて堺ブレイザーズの得点が先行しているのではないでしょうか。
......と、思ったのも束の間、髙野直哉選手のサーブミスのあとから、パンサーズの反撃がはじまり、あれよあれよという間に逆転。パンサーズの白澤健児選手の速攻と、サービスエースが決まり4-8でファーストタイムアウトはパンサーズのものに。

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▲得点を決めてひっくり返ったウォレス選手を囲む仲間たち。


またずるずるやられてしまうのか......。しかし、ここにきて堺ブレイザーズの選手たちは粘りを見せます。髙野選手のスパイクがアウトと判定されたのが、チャレンジ成功で得点がひっくり返ったことで6-9に。スパイクを打った後勢いあまってひっくりかえったウォレス選手も決めて7-9。
さらに堺ブレイザーズは、ウィングスパイカー堤 智久選手、ミドルブロッカー竹元 裕太郎選手を投入。昨シーズンは名前をきかなかった2人が、この後思っても見なかったプレイを見せることになります。

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▲昨年からのニューフェイスながらこの試合では頼もしい活躍を魅せた堤選手。


堤選手のサーブ時、髙野選手がパンサーズ清水選手をブロックでシャットアウトすると、続いての堤選手のノータッチエースがさく裂して15-14、再逆転です!! 相手エースを封じての連続得点にようやく客席のムードも盛り上がってきました。
堤選手と竹元選手。ほとんどルーキーといっていい2人ですが、よほど強心臓なのでしょうか。強敵相手の敗色の濃い試合展開なのにひるむ様子がありません。どこか茫洋とした印象の堤選手と、いつも笑みが浮かんでいる竹元選手が頼もしく見えてきました。
パンサーズも調子が狂ったのか、清水選手のサービスミスで16-15。堺ブレイザーズの得点でセカンドテクニカルタイムアウト。この日はじめて堺ブレイザーズ先行でテクニカルタイムアウトを迎えることが出来たのです。

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▲国際舞台でも活躍した髙野選手。


熱を帯びてきた第3セットも終盤へ突入しました。これまでの2セットと違って、勝負が勝負になっているのですが、点差のない互角の戦いで、まったく気が抜けません。実際、その後は一進一退で、点を獲られては獲り返しといった具合でじわじわと両チームの得点が積み重なっていきます。両者一歩もひかず、両外国人エースが得点をし合って24-24のデュースに突入。
ミスするとゲームを落とす堺ブレイザーズと、1セットを落とすだけのパンサーズではプレッシャーの重みが違うはず。見てる方も祈るような気持でプレイを見つめます。

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▲出耒田選手の攻撃はブロックされ、パンサーズを突き離せない。


運命を左右するプレイ。ウォレス選手の一撃で25-24。対抗心むき出しにパンサーズのクビアク選手が攻撃。出耒田敬選手が叩き落すして26-24。ようやく堺ブレイザーズがセットを獲ったのでした。



■アクシデントを乗り越えろ~第4セット~
暗闇に希望の光が見えてきたような第3セットでした。しかし、ここで終わってはいけません。勝利へはあと2セット。長い道のりです。

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▲後半になってエンジンのかかってきたウォレス選手。両エース対決に。


第4セットの序盤は第3セットの余韻を感じさせるかのように、まず両外国人エース対決から。クビアク選手が決めれば、ウォレス選手も決めて1-1。堺ブレイザーズ側のミスもあって、1-4と引き離されますが、負けじとくらいつきます。するとパンサーズ側のミスが続いて7-7となります。途中、ウォレス選手が足を気にしてアイススプレーをするシーンもありました。ミスは両チームとも目立ち、やはり疲労を隠し切れないのでしょう。
この序盤を制したのは、髙野選手の一撃でした。8-7となって、堺ブレイザーズの得点でファーストテクニカルタイムアウトを迎えます。

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▲大型ミドルブロッカー竹元裕太郎選手。絶えない笑顔にも大物感が漂います。


昨シーズンから主力の活躍だった髙野選手は、この日もしっかりと存在感を発揮していました。ユニバーシアード大会で日本を銅メダルに導き、セッターの山口選手とともに期待の若手で、今後堺ブレイザーズの柱となってもらいたい選手です。
そして中盤戦では、この髙野選手以上に目立ったのが、第3セットから登場した堤選手でした。ミスもするが、決める時は決める。そんな印象です。
セカンドテクニカルタイムアウトは惜しくも15-16でパンサーズとなりましたが、あの圧倒的な差を感じたパンサーズと互角の戦いを続けられているではないですか。

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▲リベロの井上裕介選手。コート上の頼もしいベテラン選手。


さあ、終盤戦と力が籠った時に、そのアクシデントが起きました。
ウォレス選手が決めて16-17となったその次のプレー。パンサーズの清水選手のブロックに跳んだ髙野選手が着地した後の様子がおかしい。どうやら髙野選手は足をひねってしまったようです。
その後、復帰まで2か月かかると診断された重い捻挫でした。すぐにコートを出て髙野選手は医務室に向かいました。代わって伊藤選手がイン。

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▲仲間に抱えられコートを去る髙野選手。


攻撃の一翼を担っていた髙野選手を失ったことは堺ブレイザーズにとって痛手でした。
その後も、堺ブレイザーズは得点しますが、それはパンサーズのサーブミスなどもあってのことで、堺ブレイザーズのブレイクがぱったり止まります。
パンサーズのセットポイントとなった後、竹元選手のブロックで22-24としますが、最後はクビアク選手に決められ、22-25で終戦となったのでした。

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▲勝負が決まった直後。悔しさをにじませるウォレス選手。


終わってみれば、THE横綱相撲とでもいうような試合で開幕3連敗。そして髙野選手の怪我。ポイント以上のものを失ったように感じました。この敗戦を真保監督はどう受け止めているのでしょうか。


■敗軍の将が語る
コート脇ではパナソニックパンサーズのセッターでキャプテンの深津英臣選手が勝利インタビューを受けていました。淡々と、この日の勝利が先に繋がると言ったコメントをされていました。パンサーズにとっては、フルセットに持ち込まずに勝利したことでポイント3点をものにできたことは大きなことでしょう。

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▲開幕3連敗。重い結果に、真保監督とマルキーニョスコーチは何を思うのか。


一方、3連敗で堺ブレイザーズのポイントはいまだ0。
そんな中、記者会見に姿を現した真保監督は、いつもと変わらず落ち着いた様子でした。
「1、2セットは向こうが完璧。正直レベルが違っていました。ブロックとディフェンスの駆け引きがすごい。堺ブレイザーズはそこが緩い。いい勉強になりました。なかなか目指すバレーボールまで行きません。サーブ、レシーブは同じように返ってても決めきれない」
記者から交代選手の意図について質問が飛びました。
「若いチームなので、山口の所を攻められて攻撃までつなげなくなった。セッターの佐川と堤に代えてから、少しずつ我慢が出来るようになった。佐川になって有効なことが出来るようになったし、若い選手を入れた方がなぜか落ち着いた。竹元もアタックが今一つだけど、それに目をつぶっても使いたい。堤は去年は正直戦力ではなかった。今は戦力として見ているし、どんどん使っていきたい」
怪我をした髙野選手に関しては。
「前も同じような所をやった。前回は1か月ぐらい。今回は重いようだ。深くやった。ちょっと厳しい」
これはすでに触れたように、後に復帰まで2か月かかるとリリースが出ました。

敗戦の記者会見というのは、インタビューする側もあまり楽しいものではありません。そんな中、誠実に記者室で受け答えをする真保監督には頭が下がりました。また、パンサーズの記者会見でも「怪我人が出たことは残念」というコメントがあり、スポーツマンシップを感じた記者会見でもありました。

こうして大阪大会を終えた堺ブレイザーズ。敗戦は重くのしかかりますが、若い力がチームを押し上げようとしていることも確かです。
堺大会は1か月後の12月2日、3日。必ずポイントを積み上げ、チーム状態をあげて堺へ帰ってきてもらいましょう。


新日鐵住金堺体育館
堺市堺区築港八幡町1番地(新日鐵住金堺体育館内)
電話:072-233-2264 
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