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雑記帖 No.076

伝統がうまれた2年目 錦西竹あかり

スケールアップした校庭のライトショー

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竹灯籠から漏れた暖色の光が校庭を照らす、その幻想的な光景は多くの人の心に残りました。
児童と家族の手作りの竹灯籠にあかりを灯して夜の校庭をライトアップする「錦西竹あかり」は、堺区にある錦西小学校のPTAの主で2014年に始まったイベントです。
2015年は昼の部で竹あかりを制作し、夜の部でライトアップするという2本立て。まずはお昼の学校を訪ねました。


■昼の部 みんなで竹灯籠作り
校門をくぐるとスタッフが待ち受けています。参加者はここで受付をすませると、体育館の中で竹あかりのデザインを描いた紙を受け取り、竹を選び、体育館裏でドリルを使って穴をあけます。
まずは、受付でスタッフをしている保護者の方にお話をお聞きしました。
「昨年(2014年)みたいに風が強いと火がつかずに大変だし、雨の心配もしていましたが、今日は風も雨も平気で助かりました。昨年は、本当に綺麗で感動したんです。それで今年は参加者もかなり増えました。他の学校ではないようなこんなイベントが出来たのも、みんな高田会長のおかげです」
高田会長とは、2014年にこの企画を発案して成功させたPTA会長(当時)高田充晃さんのこと。今回もドリルを手に高田さんは忙しく働いていました。
「前回の竹あかりは300個ぐらいだったけど、今回は600個以上になりそうかな。どうせやるなら進化させたいからね」

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▲高田さんと共に活躍した錦西連合こども会の桑原浩一さん。


イベントは非常に大がかりなものとなり、錦西連合こども会の桑原浩一さんらも協力し、PTAとこども会の合同企画となっています。
「高田さんの企画に僕らは乗っただけですが、PTAとこども会も一緒になってやりました。男の力もいるから、お父さんを集めて竹を採りに行きましたし、事前に大きな竹あかりを作る時は、女の人にも手伝ってもらいました。今日もPTAとこども会の人たちにスタッフをしてもらっています」
と、桑原さんは言います。

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▲体育館に座り込んでデザイン。自分の名前を書くのが難しい!!


次は体育館を覗いてみましょう。
受付でデザインを描いた型紙を受け取ります。星型など、すでにプリントされた型紙を使っても構いませんが、やっぱり自分のオリジナルデザインで竹あかりを作りたい! みんな白紙を前にデザインを考えています。


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▲大小さまざまな竹筒な中から一本を選びます。


体育館の裏にある作業場では、児童と大人が一緒になってドリルで竹筒に穴をあけています。
「PTAとこども会でドリルをかき集めたんだけど、全然数が足りなくて」
と、高田会長が困り顔。ドリル待ちが出るほど、参加者は盛況です。

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▲高田充晃さんも児童の竹あかり作りを手伝っています。


スタッフはおそろいの竹あかりのTシャツを着ており、その中には小さな背中も目立ちました。大人たちにまじってスタッフとして現場で忙しく児童たちです。そんな1人の高田夏生さんは6年生。竹筒を押さえたり、ドリルのバッテリーを交換したり、てきぱきとした動きが目立ちます。
「竹あかりの作り方を教えたりしています。楽しいイベントになりそうです」

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▲「ナツオ」の文字も頼もしい高田夏生さん。


初挑戦の1年生から、6年生、それに保護者の方も竹あかり作りにチャレンジです。

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▲「ハロウィンだから」と魔女の帽子を描いた1年生の島津まおさんの作品。


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▲児童会会長の6年生津田花緒さんの作品。「自分の名前を書くのが難しい。穴をあけるのを楽しみにしていました。穴をあけるのは楽しかった」


このイベントは先生たちも、心待ちにしていました。
「前回も綺麗で楽しいイベントだと思っていました。火を使うし、ドリルも心配ではありますが、PTAが火をちゃんと見てくれてますし、ドリルもひとつごとにきっちり人がついてくれています。1年生から6年生まで笑顔で楽しめるイベントというのはなかなかないんです。夏休みを過ぎても開催の知らせがなかったので、今年は無いのかな? と残念に思っていたら、開催していただけて嬉しいです」
とイベントの開催を喜んでいるのは福岡大樹先生。福岡先生は子どもたちとの会話から竹あかりの意義に気付いたそうです。
「子どもたちの話を聞いていると、昨年作ったのを飾っていて、今年作ったものも飾ると言っているんです。1年生から作って、6年生になるまで作り続けて6本並べれば自分の成長を確かめることが出来ます。今年あって、来年あってと、伝統になって、当たり前のようになって欲しい。毎年秋になったらこれがあるという風に、見通しをもって楽しみにやれるんじゃないでしょうか」
児童も先生も作業に勤しむ「錦西竹あかり」。予定の製作時間もオーバー気味でしたが、いよいよ陽も落ちてきて夜の部がはじまります。

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▲先生たちも心待ちにしていたと、福岡大樹先生。


■創作の楽しみを知る 夜の部
秋も深まりつつあり18時の学校はすっかり暗くなっていました。
校門をくぐると、校舎の裏手に回る順路を案内されます。ちょっとした探検気分で暗い校舎裏の角を曲がるとあかりのゲートが出現!

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▲「錦西竹あかり」のあかりのゲート。


粋な演出に驚かされながらゲートをくぐると、シートで作られた仮設の通路を順路として通り、今度は円状に組まれた光のオブジェが登場します。
デザイン的な美しさもあって、その迫力にしばし魅入られてしまいます。

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▲円形の光のオブジェ。炎のゆらぎも美しい。


しかし、メインディッシュはここではありません。通路を越えると、昼間は作業スペースになっていた校舎裏が、すっかり竹あかりでデコレーションされていました。


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▲大きな竹あかりは高田さんたちが事前に作ったもの。その日作ったばかりの竹あかりと組み合わせて作られた光の空間です。


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▲青い光の壁の竹あかり。筒の中に色を塗って準備したそうです。


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▲島津まおさんの竹あかりを発見。

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▲こちらは津田花緒さんのもの。こうして自分のやお友達の竹あかりを探すのも楽しいですね。


スタッフの布江田智也さんは、準備を無事終えてほっとしたようでした。
「壮大すぎたでしょうか。作るのが大変でした。色んな所と色んな折衝をしたり、竹も太い竹が必要だったので、富田林や橋本の竹山の奥地まで3回も行きました。大変でしんどかったけれど、こうやって子どもが作ったのをみんなで持ち寄ってやるとかなり大きな作品になって、苦労した甲斐があります。子どもたちも『すごいな』と言っています。はじめて来るお子さんや、昨年は来れなかった町の人も、お知らせをして来てもらっていますので、『こんなことやっているんや』『綺麗やな』と思ってくれたらよかったです」

秋の夜に輝く「錦西竹あかり」。
美しさもさることながら、そこにいたるまでに児童や保護者、先生、多くの人の手によって作られたことに価値がある。そう思わされたイベントでした。
皆が望むように、来年、再来年と毎年続く伝統になっていくことでしょう。


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