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雑記帖 No.071

堺ブレイザーズ 鋼炎の男たちⅦ ~サバイバル~

2014年12月21日(日) vsサントリーサンバーズ戦

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悔しい敗戦から一夜明けた12月21日。昨日とはうって変わって快晴の金岡公園体育館では、今シーズン最後の「堺ブレイザーズ」ホームゲームが行われます。前半戦ファーストレグ最後の試合でもあり、なんとしても負けるわけにはいかない一戦です。相手は「サントリーサンバーズ」。


■エントランスで盛り上がる準備を
試合開始前のエントランスの様子を覗いてみます。オークションのブースで、出品されていたのは、3番キャプテンの石島雄介選手と12番でミドルブロッカーの横田一義選手のサイン入りユニフォーム、そして背番号無しで選手全員のサイン入りユニフォームです。
「横田選手の使用済みユニフォームですから、ファンの皆さんのくいつきがすごいですよ!」
とスタッフの方もファンの反応の良さに胸を張ります。

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▲果たしてユニフォームは誰の手に!?。


お隣には「赤い羽根共同募金」のブースもありました。今年、赤い羽根共同募金堺地区募金会のポスターに「堺ブレイザーズ」の選手たちが起用されていますね。「赤い羽根」のスタッフの方にも話を伺うと、
「『赤い羽根』を応援してくださる方には年輩の方が多く、若い方にアピールする機会があまり無いんです。一方で『堺ブレイザーズ』のファンは若い方が多いので、お互いにお互いのファンになってもらえればと思います。地域のお年寄りの方が、『堺ブレイザーズ』のファンになるきっかけになると嬉しいですね。できるだけ長いスパンでやっていければと思っています」
どちらも地域に密着した活動ですから、互いに良い影響を与え合える可能性は高いですね。

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▲「赤い羽根の共同募金」ブース。試合終了後には選手も参加して募金をよびかけました。


グッズブースも盛況の様子です。さて、人気商品はなんでしょうか?
「今年のDVDを沢山持ってきたんですが、あっという間に売れていきます。タオルや応援グッズも人気ですね。あとは皆さんお好きな選手のグッズを求められています」
さあ、お気に入りの選手のグッズを身に着けたら、準備はOK! アリーナへ向かいましょう。

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▲Tシャツやタオルマフラー、はりせん、生写真。様々なグッズが充実。


■サポーターの熱

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▲応援団長のなおきさん。「堺ブレイザーズ応援ソング」のCDも発売しています!


次から次へとやってくるサポーターで観客席は埋まっていきます。二階席にはおなじみの応援団長なおきさんの姿がありました。
「選手も必死に戦っているので、そこを応援で後押しできればと頑張りましたが、試合に引っ張られて応援も声が出なくなってきたりするんですね。ゲームに影響を受けるのは逆に面白いなと思いました。しかし、『ホームゲーム』の空気は出ていたと思います。選手も『すいません』と言ってました。今日は切り替えて勝てるはずです」
昨日の敗戦は敗戦と受け止め、今日の勝利のために、なおきさんも力が入っています。

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▲初観戦で気分が盛り上がっているという、ご家族。「仕事でお付き合いのある方が『堺ブレイザーズ』関係のお仕事をされている縁があって、前から観戦したかったんです。子供もアニメの『ハイキュー!!』が好きだし、将来バレーボールをやってくれたらと思います」

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▲新日鐵住金にお勤めのIさんは、堺に転勤になって熱心に応援されるようになったとか。「臨場感、一体感が魅力です。今日は必ず勝つでしょう」

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▲プレイを見る目も厳しいキッズたち。

ブレイザーズキッズたちから、キャプテンの迫真紘さんが昨日の試合を分析してくれました。
「昨日はレシーブがダメだったと思います。そこでリベロの井上さんが頑張ってボールを落とさないようにしてほしい。サーブも確実に入れてほしいです。好きな井上選手と石島選手が活躍すると思います。(堺ジュニアブレイザーズOBである)佐川翔選手にも期待です」
中には自作のノートにデータをとって分析をしているキッズもいました。ぜひこの中から未来の「堺ブレイザーズ」選手や代表選手が出てほしいですね。

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▲試合前には創部10周年。日本屈指の実力を持つ梅花中学高校のチアリーディングチーム「RAIDERS」がパフォーマンスを披露。きびきびとした動きで鮮やかな大技を次々と決める、素晴らしい演技でした。


■かみ合わない歯車

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▲躍動する千々木選手。


「堺ブレイザーズ」は、5セットマッチの第1セットから「サントリーサンバーズ」に先制を許します。序盤で一気に1対5まで持っていかれ、昨日の悪い流れを引きずっているかのよう。なんとか7対7まで持ち込みますが、7対8となりファーストテクニカルタイムアウトを奪われます。セカンドテクニカルタイムアウトは16対15で取るものの、その後はひたすら連続ポイントを許す展開に! 17対21となり、悪い流れを変えるべく、セッター佐川翔選手が、今村駿選手と交代でコートに登場。若い力が躍動し、22対24まで追い上げますが、最後まで詰めきれず22対25でセットを落としてしまいます。

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▲期待を背負い佐川選手が登場。


第2セット以降もセッターは引き続き佐川選手。このセットでは序盤から中盤までじりじりするようなシーソーゲームが繰り広げられます。「堺ブレイザーズ」の選手も大きくコートから出たボールをあきらめずに追う姿が何度もみられ、なんとしても勝たねば、という強い意志が見て取れます。そして終盤、横田選手のサーブや石島選手のスパイクが決まりぐっと波がやってきます。23対21。勝利まであともう少し! しかし、そこから怒涛の反撃を食らい、なすすべなく23対25。まるで悪夢でも見ているように第2セットを落としたのでした。

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▲苦戦にも応援団の声援はいっそ大きくなり、選手を後押しします。

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▲ボールに食らいつけ!!

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▲好プレーには雄叫びをあげ、チームを盛り上げる。


第3セット。第2セットの逆転劇の動揺は冷めなかったのでしょうか。序盤をこえ中盤に入ると常に「サントリーサンバーズ」にリードを許す状態に。それでも「堺ブレイザーズ」の選手たちは、大声援の後押しを受けてなんとかくらいつきます。しかし、くらいついては引き離され、くらいついては引き離され、最後は23対25で第3セットも落とし、終戦。最後のプレーで失点した佐川選手の力を使い果たした姿が印象的でした。

結局、「堺ブレイザーズ」は2日間のホームゲームで1セットも取ることが出来ずストレート負けを連続で喫したのでした。

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▲敗戦に表情も硬く......。


■記者会見
ゲーム終了後すぐに記者会見が行われました。「堺ブレイザーズ」の選手・監督、「サントリーサンバーズ」の選手・監督の順番です。
「堺ブレイザーズ」の選手からは、キャプテンの石島選手と佐川選手。

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▲佐川選手と石島選手が記者会見に登場。勝利は遠ざかっていますが、新体制・新戦術への期待や手ごたえは感じています。


まずは石島選手が試合を振り返ります。
「あと1点取れれば流れが変わったというところがありました。あとちょっとという所で、今日のゲームも昨日のゲームも勝敗が分かれているので、こちらのミスジャッジとか、そういう状態でも不利な点がありますから、そういうところで流れが変わって、向こうの自力で点をとられたというよりは、流れの中の1点が取れるか取れないかで試合が決まったのではないかと思います」

続いて佐川選手。
「ゴッツさんからもあったように、流れを作る1点から2点、2点から3点になるプレーがブレイザーズの方が少なくて、要所要所の好プレーがサントリーさんの方が多くて、こっちが取り切れず勝ちきれずの差を感じた試合でした」
佐川選手には、地元堺でのホームゲームでの印象も尋ねました。
「堺のホームゲームは、Vリーグのホームゲームの中でも一番ホーム感があり、熱い応援を感じることができて、これだけの人が来てくれているということに感謝をしてます。応援してくれている人たちに勝ちを見せたかったという思いが強かったんですが、残念です」

ホームゲーム二連敗。勝つためにはなにが必要でしょうか?
「流れを持ってくるプレーであるとか、もう少し細かい部分、単純なチャンスボールを返すとか、確実に1点をとらなければいけない部分で取れないシーンが多いので、取って当たり前の点数、取って当たり前のパスをしっかりしていけば、ブレイザーズのパワーだとかがより強調されて出てくると思うので、まずそういった土台をやっていくことです」

昨日の記者会見では「勝ちたい」と言っていた石島選手にも同じく勝つために必要なのは何か? を尋ねました。
「今の段階では考えられないので、しっかり年末年始を使って、課題反省がありますから、そこをクリアにしていかないと。何度も言ってますように監督が考えているバレーボールにフィットしていかないといけないと思うので、それは個人としてもだけど、チームとしても一回整理してもう一回出直したいと思います」

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▲敗戦を冷静に分析する印東監督。


二人の選手と入れ替わりで印東監督が姿を現し、試合についてコメントしました。
「どの試合でも3~4点リードされる所からスタートして、追い付いてはサイドアウトを繰り返しながら、2点差をつけられ。おいついてまた2点を離された所を、点数を取り返すことが出来ずに落とすという展開が前回と続いてありました。選手はご覧の通り、もうこの試合に賭ける思いがあって、最後の最後まであきらめずに戦い抜いてくれたことに感謝しております。この第1レグは今日で終了しましたので、第2レグに向けて課題の部分を洗い出して直視して第2レグに巻き返しを目指します」

石島選手からは、「監督の考えるバレーボールにフィットしていかないと」というコメントがありましたが、やはりまだ監督の考えるバレーボールが浸透していないという事なのか、疑問をぶつけてみました。
「2年連続得点王だったペピチ・ミランを抱えて、チームの得点の半分ぐらいは一人で稼いだという状況から、彼が取っていた得点を日本人が取るという部分ではやり方が違うというのがあると思います」
印東監督は、「選手たちは考えを理解し取り組もうとしてくれてはいるが、その運用するという所まではなかなかいっていない。理解し努力しているが、物になるところまではいっていない」と分析しています。
印東監督にも、ホームゲームについての印象も尋ねました。
「男子のホームゲームで金岡のホームゲームは一番の盛り上がりで、思いが館内に充満するゲームだと自負しています。感謝していますし、すごく誇りに思います。先ほどマッチレポートを見ましたけれど金岡のゲームが一番動員数が多かった。そういうことも含めて、皆さんがこうして駆けつけてくれることに関して、皆さんがあってこそ『堺ブレイザーズ』というクラブが成り立っていることを忘れずに第2レグ以降、皆さんに喜んでいただけるように努力します」

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▲「サントリーサンバーズ」の阿部選手。


相手チーム「サントリーサンバーズ」からは、セッターの阿部裕太選手が記者会見に登場しました。
阿部選手は今日の試合のような試合をこれからもしていけたらと、手ごたえを感じているようでした。対戦した「堺ブレイザーズ」に対しての印象を尋ねました。
「堺さんは本当にVリーグトップの力をもったチームで、今状態は悪くないと思うんですけれど、なかなか勝ち星があがっていないですが、終盤かならずあがってくると思います。たまたま今日はうちが勝ちましたけど、逆にそういう偉大なチームにいい試合ができたというのは自信になりますし、ペピチ選手も世界的に有名かといわれたら、そんなに有名な選手ではないですけれど、日本ではトップの選手だと思いますし、尊敬していますし、そういう選手とまたいい試合が出来たらというのが感想です」

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▲ジルソン・ベルナルド監督。


続いて、印東監督同様、今シーズンから指揮を執るジルソン・ベルナルド監督。
「まず今日の試合、昨日の試合に関してうちのチームは成長ができたところをみせれたと思いますけど、1セット目、2セット目は成長は見せられたんですけれど継続ができなくて申し訳なかったです。今日の試合の前に選手たちと話をしていて、『皆さん成長したんだ。なのでこれから自分を信じなさい。自分のベストをつくしてくれれば必ずいい結果が出る』と話をしました。勝ち負けというのは本人の努力次第なので、その話をしました。今日の試合に関しては、『今日の試合の中では必ず成長があるように戦ってください』と話をしました」
ベルナルド監督には、堺市民が大切にしている「堺ブレイザーズ」が、地域密着クラブチームであることも踏まえてのコメントをお願いしました。
「まず本当に堺の監督・印東さんは立派な方ですのでうらやましく思う。立派な監督というのは指導者として立派なだけ、バレーボールを教えるだけではないです。人間の育成というところも本当に重要なところでありますので。たとえば試合を見に来ている子供達とかにいい効果を持ち、自分の地域を代表していますので、バレーボールを越える役割もある。前から印東さんの仕事を見せてもらっていて、本当に人を育成するところが優れていますので尊敬しています。チームとしての『堺ブレイザーズ』さんというのは、本当に技術的に最後まであきらめない、本当にどのボールにたいしても最初から最後まであきらめないというのがあるので本当にいいチームだと思います」

選手の皆さん、それに特に2人の監督からは、スポーツのクラブチームにはスポーツを越えた役割がある。そんなことを感じさせてもらったように思います。勝敗が全てといえば全てですが、勝敗を越えて地域に対して良い影響を与える力をクラブチームは持っている。
「堺ブレイザーズ」は二回のホームゲームを勝利で飾れませんでしたが、第2レグでの奮起を期待し、ますます注目していきたいと思えるチームであり、ホームゲームでした。




(写真撮影:ホリバエイジ/渕上哲也)

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