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雑記帖 No.62

ど☆さかい サミット VOL1 Wake up SAKAI!!

内から見た堺と外から見た堺

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▲70名近くの人々を集めて開催された「ど☆さかいサミット」。

堺市民会館は1965年に開館し、堺と共に半世紀弱の歴史を刻んできました。いよいよ建て替えとなりますが、成人式を迎えたり、お芝居を見たりと、堺市民には縁の深い建物です。
2014年2月8日、市民会館の一室を借りて『ど☆さかいサミット』と題したイベントが開催されました。堺でまちづくりに関わっている人、関心のある人のために開かれたイベントです。

企画は堺のクリエイティブユニット『PAO』。主催は『つーる・ど・堺』。大きな集会室には沢山の人が集まりました。若い世代も目立つのは、こうしたイベントでは珍しいことです。
ファシリテーターの渕上哲也さんの司会でイベントがスタートします。

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▲ファシリテーターの渕上哲也さんが司会を務めます。 ▲前日は雪が舞い、天候不順の中、予想を上回る大人数の参加者でした。


■アートが地域のアイデンティティを掘り起こす
基調講演を行ったのは、現代美術家の朝岡あかねさん。ロンドンでアートを学び、スペインやフランス、アメリカで長年アートに携わち、堺に転居して2年になります。

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▲70名近くの人々を集めて開催された「ど☆さかいサミット」。

その中で朝岡さんが取り上げたのは、新潟県の『大地の芸術祭』。2000年に過疎化に苦しむ越後妻有(えちごつまり)で始まり、以後三年ごとに開催。第1回では28集落が参加し16万人以上の入場者を集め、2012年・第5回では102集落が参加し50万人近くもの入場者が訪れる大規模な祭りになったのです。
 
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▲アートといえば、美術館やギャラリーなどに飾られたものというのが日本では一般的な認識です。 ▲「大地の芸術祭の里」の作品から。「ファウンド・ア・メンタル・コネクション3 全ての場所が世界の真ん中」マリーア・ヴィルッカラ。(撮影/安齋重男)。土地の風景や産物をアートに。
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▲「花咲ける妻有」草間彌生。(撮影:中村脩) ▲「棚田」イリヤ&エミリヤ・カバコフ(撮影:中村脩)。アーティストと地元の住民が一緒になってアート作品を作り上げていくことも少なくありません。その過程も含めてアートなのです。

朝岡さんの解説するアートは、ギャラリーや美術館に飾られるアートではありません。
越後妻有という地域の景観や、風土・文化・建物、そこに住む人々がいることではじめて成り立つアート。関係性のアートなのです。

住人からは注目されない廃屋や廃校、日常の中にある物置や風景が、アーティストの目を通して価値が見いだされ、アートとして再生されます。その土地のアイデンティティを発見する作業が、アートによって行われていると言えましょう。


世界の様々な町を訪れ、実際に暮らし、アートを作り続けてきた朝岡さんから見ても、堺は独特だといいます。
「町おこしのイベントが盛んに行われていて、且つそれぞれのレベルは決して低くない」
しかし、各自の動きが大きなうねりへと繋がることはない。素晴らしいアイデンティティがあるはずなのに、それが生かし切れていない町。
そんな堺の姿を、多角的に浮かび上がらせたのが、次の座談会です。


■6つの視点が語られる座談会
座談会のパネラー6人は、堺でユニークな活動を通じて町づくりに貢献している方たちです。

アートを切り口にした朝岡さんのように、パネラーはそれぞれの切り口から堺のアイデンティティに関する体験や意見を語ります。

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▲若くして堺東駅前商店街の会長になった矢本憲久さん。『堺東の大統領』の異名がぴったりの八面六臂の活躍です。 ▲『ガシバル』など多くのプロジェクトを成功させてきた矢本さんですが、「人材育成が大切」と将来を見据えます。

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▲20年近くインターネットでメディア発信を続けてきた『つーる・ど・堺』社長の田中幸恵。『グローバルでローカルな新メディア』作りに挑戦してきました。 ▲『つーる・ど・堺』の母体である『ホウユウ株式会社』は印刷屋さん。町が元気になることで印刷屋さんも元気になる。堺で頑張るお店を紹介し、一緒に元気になることを目指します。

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▲ロスジェネ世代だからこそ、人とのつながりが大切という市民活動家の石橋尋志さん。 ▲婚活サークル『若者支援1484』では、しめ縄づくりイベントで婚活したり、『南大阪FB交流会』などユニークな活動を展開。『逆襲のロストジェネレーション』なるか?

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▲『紙カフェ』店長の松永友美さん。「紙cafeでアナログで発信するようになって、堺外の人でもFaceBookでイイネを押してくれる人が増えた。アナログとデジタルの相乗効果が生まれている」 ▲"つながりの場を拓く堺モノ"として、堺産のもの、手で触って親しめるものにこだわった結果、いつのまにか堺で町づくりに携わっている人々がつながるようになりました。

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▲さびれた綾ノ町東商店街に乗り込み、閉店した呉服屋をクリエイターたちの集う工房に再生した指物大工の辻大樹さん。 ▲「日々の生活が大変で町づくりをしているという実感は無いのですが、『あをい屋』を訪ねてきた誰かと一緒に何かをして、それが町づくりになっている」辻さんの活動を応援する仲間たちによって、人の流れが少しずつ生まれてきました。

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▲「これだけの大都市に美術館がない。ギャラリーも数えるほど」と『ギャラリーいろはに』のオーナー北野庸子さん。堺が文化都市を名乗るのであれば美術館が無い現状を放置しておけないはず。 ▲カナダと堺のアーティストを交互に派遣しあうなど、北野さんは国際交流を盛んに行っています。


関西から離れると「堺って大阪にあるんですか?」などと聞かれ、「堺には何もない」そんな言葉を堺市民から聞くこともある。むしろ、堺にやってきた外の人から「堺って綺麗ですね」と言われ、改めて町の魅力に気づかされることも多いのです。

一方で、「堺には堺を愛している人が多い」と多くのパネラーが実感しています。
ですが、1人南区から来た石橋尋志さんは、堺区は特徴的だと感じたそうです。愛している割には、胸を張って自慢する自信がないのかもしれません。

30分の座談会はあっという間でした。パネラーの皆さんもまだまだしゃべり足りない様子でしたが、いよいよ参加者全員によるセッションタイムです。


■化学反応で活性化したセッションタイム
セッションタイムは、パネラーと講師の7人がそれぞれテーマを与えられてテーブルに分かれます。
参加者はどれかのテーブルについて、テーマトークを行います。テーブルの中央には模造紙がおかれ、発言する際にはキーワードを書き込むように促されました。

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▲模造紙の中央に大きくテーマを書いてテーマトーク。発言者はキーワードを書き込んでいきます。松永さんのテーマは『場』。 ▲朝岡さんのテーマは『アート』。第一回目のセッションは、テーマに関連深い活動をしている方が集まる傾向にありました。

このイベントでのセッションタイムは、「席替え」がありました。
1回目のメンバーで30分トークをした後、座主のパネラーを残して全員が違うテーブルへ移動します。メンバーをシャッフルすることによって、より議論が活性化することを狙ったのでした。

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▲二回目のセッションでは、様々なジャンルの人が交錯することになり、議論が加速。 ▲しだいに議論も熱を帯びます。『樋口デザイン事務所』の樋口さん。

「席替え」効果は想像以上にあったようです。
「1度目はテーマにそった同業者的な人が集まった印象でしたが、2度目は全然違うジャンルの人たちが集まりました。これまでにない刺激的な議論が交わされたんです」
「やりたりない。もっと話をしたいと思いましたね」


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▲まだまだ話し足りない。

セッションタイムで語り合ったことは多岐にわたり、他では得られない意見交換がなされたようです。
こうした意見は、記録として残され、一冊の冊子にまとめられる予定です。当日参加した人も、参加できなかった人も、貴重な意見に触れることが出来る一冊となるでしょう。



閉会後も、「こんなイベントをもっとやってほしい」という意見が多くよせられました。
企画チームは早くもVol.2の企画の構想を始めています。期待してお待ちください。

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▲20代、学生の姿が目立ったのも、この種のイベントとしては特徴的でした。地域支援グループNUSSなどで活動する山下さん。 ▲気鋭のアーティスト・Ren Hasudaさんは、『ギャラリーいろはに』のアートスペースでの展示、『あをい屋』でのライブアートイベントを行うことに。

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▲そういえば、こんな人(?)の姿も......。


企画:PAO


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