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雑記帖 No.001

ユノカ・ソープ

素材にこだわる手づくり石鹸

【七道特集・ものづくり編】

ユノカ・ソープの基本理念はぶれません。
代表者 花井英典さん、ソーパー(石鹸職人)山本豊子さんがハンドメイド石鹸に携わるようになってから10年。「安全・安心な素材」「ハンドメイドならではの風合い漂う」「人にも地球にも負担の少ない」石鹸づくり。
この根本理念は変わることなく続けられています。
素材への探究心は衰えるどころか、ますます湧き上がるばかり。常にアンテナを広げ、「直感的に感じたことを大事に」その素材へと即、直行!

実際に素材へ会いに行き、「これで石鹸を作りたい」との想いが降りれば、次の作業へと工程は進んでいきます。
それは、例え100%天然素材であっても、ユノカ・ソープのもつ理念に沿わなければ、オリジナル石鹸へと姿を変えることはありません。

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写真左:ユノカ・ソープ代表 花井英典さん 写真右:ソーパー 山本豊子さん

「出会いが全て」とは花井さん。
「石鹸を介することによって、たくさんの方と知り合うことが出来ました。」

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アトピーに悩まれていた山本さんはもともと物理学を専攻されていた才女。科学溶剤に触れているうちにアトピーが発症。日に日に悪化していったそうです。
「皮膚科でもらった石鹸を使うことで、肌がカサカサになっていく感じがあったんです。アトピーだし、そんなものかなと。ところが友人から、海外のハンドメイド石鹸を贈ってもらって。それを使うと、肌の調子が全く違うことに気付いて。」
石鹸によって、肌本来の力を引き出せる事を知った山本さんは、ハンドメイド石鹸を独学で作ることを決意。
元職場の同僚だった花井さんに、「本格的に石鹸の会社を興そう」と誘われた山本さんは、肌に優しい天然由来の素材を探しに、そして直接、手作り石鹸会社を取材しに、共にイギリスへ飛びました。
そこはまさに理想の石鹸工場。
「我々はあくまでも雑貨品の取扱店。日本ではまだまだハンドメイド石鹸の感覚は判って頂けない。どうしても石鹸は薬剤...化粧石鹸と捕らえる方が多いんです。」
石鹸を薬剤とみて会社を興すなら薬剤師を新たに雇わなければいけない。何より、大規模な会社のように大量生産型では自分達の理念を通す製品が作れなくなる。
でも、ここイギリスの石鹸工場では小規模な石鹸作りが行われており、製品ひとつひとつに目が行き届いている...海外ではこのように、当たり前に家族経営、中小規模の石鹸会社はいくつもある。自分達もこれくらいの規模ならできるはず。
「石鹸作りに使う道具も全て手作りなんです。その工場のお母さんも言ってました。"この道具は全部お父さんに作ってもらったの"って。」

花井さん、山本さんはそれらを参考に、試行錯誤を繰り返し、なんとか100個単位での生産が可能な道具を作り出すことに成功。
さらに素材選び。海外では珍しくない山羊乳を使った石鹸を、まず製品化しました。
しかも、なんと生まれたばかりの赤ちゃん山羊へあげるための「初乳」を使って。
「これを作ったときにはお客さんに怒られました。赤ちゃんのためのミルクでしょ!赤ちゃん山羊に飲ませなさいって(笑)でも、実は初乳は破棄されるものもあるんです。山羊にも感染しやすい病気があって、特に初乳にはその要素が多く含まれるので、その病気に感染している母山羊のお乳は赤ちゃん山羊には飲ませられない。(人体には無害)実は、もったいないことをしているのではなく、もったいないから使っているんです。我々の製品は破棄される運命のものもいくつかありますが、天然素材で申し分ないものばかりです。よく"贅沢してる"と誤解されるんですが。」
その山羊乳を提供してくださる長野牧場も、偶然の出会いから知り合うことができ、創設以来のお付き合いが続いているそう。

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ユノカ・ソープの手作り石鹸、山羊乳メープルヨーグルト・琵琶葉・吉野葛など。
ぽっかり浮かぶお月様のような石鹸は月桃とシアバターのブレンド、ハーバルムーン。

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「石鹸は、出会いのツールであり、ひとつのメディアだと思っているんです。」
日本各地、世界各国を廻り、石鹸を介して様々な人々と出会い、様々な体験をしてこられた花井さんと山本さん。ひとつの石鹸のなかにある物語をなにより大事にしていきたいと、熱く語ります。
「"香り"は、科学的にはほとんど解明されていない分野で、どこか"言ったモン勝ち"な部分もある。この香りはリラックス効果がある、程度ならいいのですが、最近ありがちな"鬱病が治る、健康になる、異性にもてる"等ありますよね。うちらはそういった曖昧な部分は極力出さないようにしているんです。」
なによりも"素材"のもつエピソード、意味が台無しになってしまう。
「石鹸にすることによって、その素材たちのもつ力を引き出し、物語を伝えていきたい。こういった意味で、石鹸は"メディア"だということなんです。」


とはいえ、実際に石鹸作りの作業を行うのは山本さん。ご苦労もあったのでは?
「無理難題を押し付けられることもままあります。(笑)これは絶対に無理!でもこの部分は私もトライしたい...そんな葛藤がいくつも。なんとか製品化に近づいても、最後の最後でどうしてもうまくいかない時もある。そんなときはもう、そういう運命なんだ、縁がなかったんだって割り切ることにしています。逆に一度で成功する素材もあり、それもやはり運命なんだと。」

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季節限定トライアルセット。写真は冬のバージョン。子ブタさんの石鹸が入っていれば"アタリ"です。


これまで思いもよらない素材を石鹸に利用されていますが、それについて特許など取得されないのですか?と嫌な質問をしてみると...
「うちらは基本、昔の文献を基に石鹸を作っています。だから、素材は目新しいかもしれないけど、実は昔ながらの作り方なんです。特許などは今更な感じがしますね。」
と、小粋なお応え。

こんなにこだわって、採算は合うのですか?と、またまた失礼なことを聞いてみると、
「採算?合いませんよ!(笑)でも知ってしまうと手は抜けません。これからも、いろんな場所に行って、いろんな方にお話を聞き、出会った素材たちとチャレンジし続けたいですね。」
と、これまた豪快なお返事。
「使って頂いた方から肌の調子が良くなったとの感想を聞くのがなにより嬉しいですね。」
とは山本さん。
この一言が聞きたくて、お二人は頑張っておられるのかも...と感じました。

ユノカ・ソープの石鹸から伝わるメッセージ。それは、人間のなかの根底にあるものを大事に、丁寧に、守り続けること。
豊かな香りもデザインも、しっとりとした洗いあがりも申し分なし!
...ただ、溶けやすいのが玉に瑕かな?

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『香りのワークショップ』は私、大道筋あやのも体験させて頂きました。
そこでは、世界でひとつだけのオリジナルオイルを作ることができます。

魅惑のワークショップ会場はアカリ珈琲。ワンドリンク付なのが嬉しい。

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アカリ珈琲がひとときユノカ・ソープ・ラボラトリィに変身...!

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様々な性格を持つ精油たち。神経を集中させると、まるで異国にでもいるような気分になります。
手前3種のオイルはあやのが選んだエッセンシャルオイル(精油)。これを、先にブレンドしたキャリアオイルに垂らしていくのです。
精油の原液は刺激の強いもの。入れすぎにご用心。

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ジャーマン・カモマイルの精油は、美しい青。オイルに一滴垂らすと、ふわりと青い色が滲みます。

あやのオリジナルオイルのテーマは、「大人の柑橘系」。
爽やかな柑橘系オイルをベースに、木の香り、草の香りをブレンド。お気に入りのオイルが完成しました。
花井さん、山本さん、色々教えてくれてありがとうございました。

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「この堺で、「香り」をキーワードになにか出来れば」と花井さん。
「堺は昔から香辛料やお香の材料(香木など)の貿易で有名です。"香り"と深い結びつきがある、珍しい土地柄。僕は、これを歴史として昔の話にするのではなく、現代に生かし、堺を『香りのまち』として盛り上げていきたいんです。」

花井さんは、堺の南島町で新しい挑戦をされている、まさに堺のだんはん。
こんな方が堺にいらっしゃるのは、頼もしい限りですね。
「南島 リノベーション計画」の記事はこちら

■ユノカ・ソープ http://www.junocasoap.com/ info@junocasoap.com

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