堺・南大阪の地域情報 つーる・ど・堺 ホウユウ株式会社

アカリ珈琲

---旨~い珈琲とアカリで癒されましょ。---


ここ最近メディアへの露出度がかぜん高くなってきている長屋カフェ、「アカリ珈琲」。
でもなかなか見つけられないので、一見さんはたどり着くにも苦労します。



ほんとにここ、入ってもいいの?と恐る恐る引き扉を開けてみると、昭和の時代にタイムスリップしたような、年季感じる異空間へと誘われます。



長く空いていた四軒長屋の一軒を、すべて手作りで改装。水周りはそのままに、床張りはすべて剥がし、仕切りも取っ払い、支柱だけは折らないように、「それこそ倒れるんちゃうか」というくらい、思い切ったリフォームを施したそう。
う~ん、よくぞここまで昔の雰囲気を壊さずに完成したものです。



「折角なんでね。大事に残したかったんです。」とは店主、坂本尚之さん。
店内のそこここには、照明デザイナーでもある坂本さんの作品が。
「そんなたいしたもんやないんです。」と謙虚な姿勢も好ましい。



快晴の真昼でもほの暗い店内を、ぽうっとしたアカリが優しく照らしてくれます。
素敵なインテリアも、アカリ珈琲の魅力のひとつ。



ひだり堂さんに提供してもらったのもあります。布張りの椅子、けっこういい感じでしょ?」
奥にひっそりと、でもどんとした存在感の有る箪笥は、坂本さんのご実家にあったもの。
「出来るだけあるもんを持ち寄って、この店は作られてるんです。ぶっちゃけ、お金も無くて(笑)」
もとはバイク工場でバイクをいじくる毎日を送っていた坂本さん。
「一生の仕事やと思ってたんですがね。なぜか今はこんなことになってますわ。」
何もかもが無くなって、沖縄で車中生活をしていたこともあったそう。
「ワゴンのなかで、ひとりキュウリをかじってる自分がいるんですよ。こらもう、こんな人生アカンやろって。(笑)」
このアカリ珈琲を待つまでに至ったのは、周りの人たちのおかげと、しみじみ語って下さいました。
「僕はなんにも持ってないんで。この場所を提供してくれ、リフォームを手伝ってくれた花井さんや、兄貴、色々な人たちに背中を押してもらった感じなんです。」



花井さんと坂本さん。いつもなんだか楽しそう。

「彼は人に好かれる気質を持っている。それがアカリ珈琲の一番の武器」とはユノカ・ソープ花井英典さん。(アカリ珈琲は花井さんの店子さんです。)
確かに、初めてお会いしたときから素の自分を出せるような、不思議な感覚がありました。それは坂本さんのお人柄なのか、アカリ珈琲の空間がそうさせるのか。
…きっと両方なのでしょうね。

さて、ご存知の方も多いと思いますが、ここ、アカリ珈琲自慢の“旨珈琲”にはストロングとマイルドがあります。ブレンドはブラジル・グァテマラ・マンデリンが主。焙煎はストロングがフレンチロースト、マイルドがシティロースト。どちらも深炒り仕上げですが、優しい色合いのマイルドと比べ、ストロングの豆はほとんど黒に近く、油の浮きがしっかりと確認されるほど。
注文をすると、それぞれに挽き方を変え、更にはドリッパーすらも変え、丁寧に丁寧に淹れてくれます。(ストロングはハリオ式、マイルドはコーノ式)



写真上が秘密のロールケーキとストロング珈琲のセット(¥700)。写真下がマイルド珈琲(¥400)。微妙な色の違い、わかります?

「こんなに味が違うっていうのが面白いでしょ?」
ほっとしたいときにはマイルド、ガツンと気合を入れたいときにはストロングと使い分けるのも面白い。ともに深く、すっきりとした味わいです。



そして、寒い冬におススメしたいのが“ハニーチャイ(¥550)”。これまたスパイスががっつり利いた、男前なチャイなのです。使用されるハチミツは、「Bee Bless」の百花蜜。
「シナモン抜きでもご用意できますが、出来ればこのままで召し上がってほしいですね。男性レシピのチャイって結構美味しいと思うんですよ。」
ご自身のこだわりを、声高に唱えるのではなく、控えめに、楽しげに語る坂本さん。
フードメニューにあるベーグルも、坂本さんご自身が毎日焼き上げているというから凄い。
「ひとりですからね、なるべく自分の手の届く範囲で頑張っていきたいんです。ですから、あまり大きなメディアに取り上げられたくない。『○○で知った』と大勢でご来店されても、十分な対応ができないし、“どなたからお聞きになりました?”っていう会話が出来なくなる。 」今までは100%ご紹介だったと、少し戸惑い気味の表情が印象的でした。
とはいえ、口コミやら波乗り仲間のつながりやらでいつも十分和気あいあいなアカリ珈琲。
隣り合ったお客さん同士、いつの間にか会話が弾んでいたり。
靴を脱ぎ、畳&座布団で珈琲が味わえるのも、つい気を抜いちゃう要素なのでしょうね。
午後11時までお店が開いているというのも魅力的。
「僕はお酒は呑めないんで。酒抜きで11時まで居れる店っていうのも、呑めない人にとっては嬉しいみたいです。」
美味しい珈琲、ほっとする店内、そして坂本さんの笑顔。
アカリ珈琲はこれらすべてが合わさって、はじめて完成される異空間なのかもしれません。



アカリ珈琲の一角ではユノカ・ソープ販売ブースもあります。
実物が手に取れるのも堺ではここだけ。



■取材日:2010.11.25
■アカリ珈琲
大阪府堺市堺区南島町 2-59
(南海本線「七道」駅から徒歩10分 七道駅から460m)
営業時間 am11:00~pm11:00
定休日  月曜日・火曜日 駐車場 有
TEL:072-229-3545