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まちあるき No.093

おしゃべりを楽しむライブでリラックス

半年ぶりのお元気ですか?

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『カフェ フェリシダージ』は、「人が音楽を通じてつながる移動式コンサートカフェ空間」。第1回は2013年に『紙cafe』で開催され、その様子は『つーる・ど・堺』でもレポートしました。以来、半年ぶりの『紙cafe』での開催です。

■イメージが繋がるライブ
タイムスケジュールでは三度あるステージの二度目に参加しようと、インターバルの間に会場を覗いたのですが、なんだか様子が変です。
ライブ中ではありません。お客様も楽し気ですが、「休憩中」ではなく現在進行形でイベントが「生きている」空気が漂っているのです。
「時々演奏をしながら、今日はずっとこんな感じなんです」
とイベントを主催するボサノバ歌手のsatokoさん。

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▲ボサノバが流れる『紙カフェ』の店内。 ▲カードを引く参加者。おみくじを引くような楽しさがあります。

「今日は取材するだけじゃなくて、一緒に参加してほしい。感じてほしいんです」
と、記者にも参加を促し、satokoさんが取り出したのが大判のカード。
『エンジェルカード』と呼ばれるカードなんだとか。差し出されたカードから記者が選んだカードは「シンプル」を意味するカードでした。

「部屋を片付けなさい。特に机回りを......そんなメッセージを感じますね」
自室の現状を思い浮かべると反論不可能です。
「シンプルというキーワードで思い浮かぶことは?」
satokoさんに尋ねられ、記憶を手繰ってみます。

そういえば、数日前に取材で外国出身の詩人の方から、「何事もシンプルに」とアドバイスをもらったばかりでした。詩人の方への取材は、生まれた国・故郷の花について話を伺いに行ったのです。そんな話を、satokoさんと参加者の皆さんに語りました。

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▲参加者の皆が一緒になってカードをきっかけにはじまった会話を楽しみます。 ▲会話の合間に、自然に織り込む形でsatokoさんの歌が入ります。

satokoさんは、会話に織り込むように歌を披露。
『旅の途中』、そして『ワン・ノット・サンバ』。風邪をひきずったハスキーな声で、皆に話しかけます。
「さっき『花』の話が出ましたけれど、自分を花にするとセルフイメージはなんですか?」
参加者は、頭をひねったり、じっくりと考えたり。
ひまわり、コスモス、白木蓮......色んな花が出てきました。中には竹という人も。

全てのイメージを包み込むように、『咲く花』と『花~すべての人の心に花を~』の二曲で歌声の花を咲かせます。
会話のセッションと音楽が響き合うかのようです。

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▲ぶっつけ本番で息の合ったライブを披露したお二人。さすがです。

カフェには次々とお客様が来店。その中には、satokoさんのある歌と縁深い井関博美さんもいらっしゃいました。
「一曲歌ってみて」
satokoさんの提案に井関さんは驚いた様子でしたが、突然のことにも関わらず『愛の賛歌』を披露。そしてもう一曲。井関さんの結婚三日前に、satokoさんが書き上げたという一曲です。
『きっとうまくいく』。
歌にまつわるエピソードに耳を傾け、おしゃべりを楽しむ。なんとも贅沢な時間です。


前回の『カフェ フェリシダージ』にも参加した吉田さんは、今回のイベントをどう感じたのでしょうか。
「最初に引いたカードは自分がひっかかっていることに対する解決のきっかけになりそうでした。答え、というよりは、背中を押すきっかけに。それに他の人が引いたカードについて、聞いたり話したりしているのも面白かったです」

この音楽、おしゃべり、カードが融合したイベントを、satokoさんはどんな意図をもって開催されたのでしょうか。


■音楽は祈り
「5月23日にイベントをして、その後いかがお過ごしでしょうか。そんな意味をこめているんです」
前回のイベントでは、半年後の自分に向けてメッセージを参加者に書いてもらっていました。
「六ヵ月後の自分はどうなっていますか? 顔を合わせてお元気ですか? と確かめたくて」

satokoさんが、今回のイベントにたどり着いたのには、「お茶」を習っていることが下地にあったそうです。
「堺は千利休の町です。お茶はお茶を飲むだけではありません。人と出会い、会話を楽しむ席が大切です。でもライブでは、おしゃべりがメインにはならない。そこでおしゃべりをメインにしてみたんです」

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▲真剣な表情も笑顔も見えるトークライブ。

独特な使い方のカードも、おしゃべりを楽しむための小道具として、スイッチになるよう用意したのだそうです。
「自分って自分自身のことはわからないものですよね。私は、自分だけじゃなくて、自分のまわりに起こっていることも含めて自分だと思うんです。それを、周囲の人とシェアすることで、自分と他者の差に気づき、自分がわかってくる」
タロットなどの人気のある占いにしなかったのも、意図してのこと。

「カードだと宗教っぽくないし、怪しくない印象になるかなと思って。それに自分で引いたカードなら、ネガティブなことも含めて、自分で選んだことだからと納得されたりするんです」
人から言われる一方だと、受け入れるのは難しいもの。でも、自分が引いたカードがきっかけなら、自分の行為の結果として受け入れやすいという効果があるようなのです。

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▲大きな病を経験し、生き残ったsatokoさんだから、歌える歌、作れる場があります。

カードから紡がれたイメージが、他者の経験に繋がっていくのは、ちょっと不思議な感じもしましたが?
「宗教っぽくないとは言いましたけれど、一方で、音楽とはもともと宗教だと思うんです。祈りからはじまったのが音楽だと言えるのですから」

洋の東西を問わず、ゴスペルやチャント、祝詞やお経なども、宗教的な音楽の範疇に入るでしょうか。こうした祈りをルーツに持つ音楽は少なくありません。satokoさんの音楽に「祈り」が込められ、だからこそ「癒し」の力も強く感じられるのでしょう。


カフェ フェリシダージ

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